<サンクルー大賞>◇4日=サンクルー(フランス・パリ)◇G1◇4歳上◇芝2400メートル◇出走8頭

キーファーズ(松島正昭代表)がクールモアグループと共同所有するブルーム(牡5、A・オブライエン、父オーストラリア)が鮮やかに逃げ切り、G1初制覇を果たした。勝ちタイムは2分29秒11。

コリン・キーン騎手を背に7番枠からハナを奪ったブルーム。マイペースでレースを進め、直線は昨年の凱旋門賞2着馬でオリビエ・ペリエ騎乗のインスウープ(牡4、F・グラファール、父アドラーフルーク)、同4着馬ゴールドトリップ(牡4、F・シャペ、父アウトストリップ)、重賞4勝でクリストフ・スミヨン騎乗のエバイラ(牝4、A・ロワイエデュプレ、父ディストーテッドヒューモア)の猛追を振り切り、力強く先頭でゴールを駆け抜けた。

5歳となった今季は重賞2勝を含む3連勝と好発進だったブルームだが、断然の1番人気だったG1タタソールズゴールドCで2着に惜敗。前走ロイヤルアスコット開催のG2ハードウィックSも2着に敗れていた。今回は中1週のフランス遠征だったが、キーファーズの勝負服でうれしいG1初制覇となった。

レーシングポスト電子版はキーン騎手の談話を紹介。来日した種牡馬シスキン(昨年の愛2000ギニー覇者)の主戦を務め、昨年アイルランドで2度目のリーディングジョッキーに輝いている26歳の名手は「サンクルーで乗るのは今日が初めてでした。エイダン(調教師)からは誰も行かなければ自分のペースで行っていいと言われていました。とても乗りやすい馬だし、才能があって、元気のいい馬です。充実したシーズンですし、彼がG1馬になれて良かったですね」と自身のフランスG1初勝利を喜んだ。

勝ったブルームから1馬身差2着はエバイラ。3着はゴールドトリップで、1番人気のインスウープは4着に敗れた。昨年2着のチェコ調教馬ナガノゴールド(牡7、V・ルカ、父シクスティーズアイコン)は7着だった。

フランスの上半期を締めくくるビッグレースを快勝したブルーム。次走は未定だが、この結果を受けてブックメーカー各社の評価は上昇している。7月24日のキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1、芝2390メートル、アスコット)へ向けた単勝前売りオッズは9~11倍へ。凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月3日=パリロンシャン)へ向けたオッズはパディーパワー社やベットフェア社がレース前の51倍から26倍へ動かしている。

フランスギャロは「ブルームは凱旋門賞への道を進む」というタイトルの記事をホームページに掲載。キーファーズの沢田康文氏は「松島氏にとっては初めてのG1勝利です。今、電話で話しましたが、とても喜んでいます。ブルームは凱旋門賞を狙っていくことになります」とコメント。松島正昭代表と武豊騎手の親交が深いことも紹介されている。

秋の大目標は凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月3日=パリロンシャン)となったブルーム。キーファーズの主戦、武豊騎手(52)とのコンビ結成が実現するのか。武豊騎手悲願の凱旋門賞制覇はなるのか。日本の競馬ファンに楽しみな秋がやってくるかもしれない。

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