パワハラや19年12月の暴力事件などを巡り、大塚海渡騎手(20)が木村哲也調教師(48)に損害賠償請求した民事裁判の弁論準備手続きが2日、茨城県土浦市の水戸地裁土浦支部で行われた。

原告の大塚騎手の代理人弁護士は現在係争中の民事裁判とは別に、茨城県警稲敷署に暴行の被害届を提出していた問題で、6月30日付で土浦区検が暴行の罪により木村師を略式起訴していたことを明らかにした。

弁護士によると暴行の罪となったのは、19年12月11日に同騎手が書いた祝儀袋の字が汚いことで怒鳴った木村師が頭をたたいたこと。略式起訴で有罪となれば、罰金刑が科される見込み。今年2月には、茨城県警稲敷署が同師を暴行容疑で書類送検している。

大塚騎手の弁護士は「刑事の処分が出たことは、大塚騎手の主張がひとつ認められたこと」と話し、有罪となった場合は「中央競馬会にもしかるべく処分を出してほしい」と要望した。

この日の弁論準備手続きは、原告側が出した暴行とパワハラの書類の内容に関して被告の木村師側が詳細な証明を求め、原告側は暴行を受けたとしているJRA競馬学校生時の厩舎実習中からの細かい日時を入れた書類を提出した。被告側の弁護士は出席しなかった。

原告側は裁判所から和解を求められた場合でも、示談には応じず確定判決が出るまで徹底抗戦する方針を示している。次回の弁論準備手続きは9月10日に行われる。

  1. お得な新入会プラン登場! 競馬情報サイト【極ウマ・プレミアム】
  2. 競馬予想に【ニッカンAI予想アプリ】