トーセンラー

父ディープインパクト、母プリンセスオリビア(母父リシウス)。G1勝ち鞍は13年マイルCS。

東北に希望を届けた“太陽神”だった。2歳10月の京都で新馬勝ちを果たし、きさらぎ賞優勝でクラシック路線に乗った。皐月賞参戦を目指し、社台ファームの山元トレセン(宮城県山元町)で調整していた11年3月11日。東日本大震災が牧場を襲った。救援物資を乗せた馬運車が北海道から到着すると、空になった車に乗り込んで震災3日後の同14日から丸2日をかけて栗東に戻った。調整にもズレが生じ、心身に見えないダメージが残った。だが、皐月賞(7着)、ダービー(11着)と春2冠を戦い、その走りで被災地を勇気づけた。

秋は菊花賞3着。その後も中距離路線で活躍を続けたが、大胆な路線変更でビッグタイトルを手にした。2400メートルの京都大賞典から800メートルも距離を短縮するマイルCS参戦。得意としていた京都適性を信じ抜き、坂路主体のスピード調整を取り入れて、レースでは豪快に外から差した。コースによっては着外に終わることはあったが、京都は12戦して全て4着以内だった。半兄フラワーアレーは米トラヴァースSを、全弟スピルバーグは天皇賞・秋を制している。

18年に初年度産駒がデビュー。15年の種付けはそう多くない64頭だったにもかわらず、ザダル、アイラブテーラーの2頭がオープン勝ちを果たしている。

種付け料は受胎条件で50万円。

ブリーダーズSS関係者のコメント

マイルから長距離をこなし、スピードとスタミナを兼ね備えた馬でした。母系の優秀さも魅力のひとつです。

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