フランスの女性ジョッキー、ミカエル・ミシェル騎手(25)は予定していたJRAの短期免許取得が不可能となったことが5日、分かった。同騎手は昨年12月27日未明に自身のSNSを通じて、同免許取得の審査を通過したことを報告していた。

ミシェル騎手は18年にフランスで72勝を挙げて、同国女性騎手リーディングを獲得。JRAが設定した成績要件(フランスは過去2シーズンのいずれかで女性騎手リーディング1位。年間10勝以上かつ、リーディング50位以内)をクリアし、20年いっぱいまで短期免許を申請する資格を得ていた。

ただ、JRAは短期免許取得申請可能期間を、申請日を起点に騎乗開始日からさかのぼって最大60日前としている。現在、政府は新型コロナウイルス感染拡大を受け、3月7日まで緊急事態宣言の期間を延長。同宣言が解除されるまで、一部例外を除いて海外からの新規入国を全面的に停止している。フランスから来日するミシェル騎手は2週間の自主隔離期間などを含めて、現時点ですでに来日していなければならないが、6日にカーニュシュルメール競馬場でレースを予定するなど、現在も母国フランスで騎乗を続けざるを得ない状況。今回の中央競馬参戦は立ち消えとなった。

また、19、20年は成績要件を満たしておらず、同騎手は今年、JRAの短期免許取得申請ができなくなった。

ミシェル騎手は昨年1月にNARの短期免許を取得し、地方競馬に約2カ月参戦。来日中に30勝を挙げて、外国人騎手の短期免許期間での最多勝記録を更新した。日本初騎乗は19年8月に札幌で行われた「ワールドオールスタージョッキーズ」。当時、4戦1勝の成績で3位入賞を果たして、“美しすぎる騎手”としても注目を集めた。

関係者を通じたミカエル・ミシェル騎手のコメント

ミカエル・ミシェル騎手 (3月7日までの緊急事態宣言延長を受け)とても悲しいです。日本での騎乗を楽しみにしていたので本当に残念です。自国フランスや日本を含め、早く世界中が新型コロナウイルスから解放されることを願っています。

◆ミカエル・ミシェル 1995年7月15日、フランス生まれ。10歳で乗馬を始め、14年にデビュー。18年のカーニュシュルメール競馬場の冬開催で女性騎手・見習騎手として初の開催リーディングに輝いた。同年72勝を挙げリーディング12位、仏の女性騎手年間勝利数記録を更新した。

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