オーストラリアのシドニー地区を拠点に活躍する市川雄介騎手(30)が現役を引退することを決めた。オーストラリアでは通算135勝。15年には名古屋競馬で短期免許を取得し、8勝を挙げている。

東京都出身の市川騎手は10代で単身オーストラリアへ渡り、19歳で騎手デビュー。ニューサウスウェールズ州(シドニー地区)を中心に見習い騎手時代は年間30勝を超える活躍を見せ、18年4月にはシドニーCでG1初騎乗を果たすなど、着実にキャリアを重ねてきた。近年は騎乗機会こそ少なくなったものの、歴史的名牝ウインクスを管理したクリス・ウォーラー調教師のもとで腕を磨いてきた。現役最後の騎乗日となった12日のケンブラグランジ競馬場では2鞍に騎乗。3Rではクリス・ウォーラー厩舎のルールーに騎乗し、ゴール前横一線の追い比べから見事に現役最後の勝利を挙げている。

通訳を務めたり、調教を手伝ったりするなど、ここ数年の日本馬のシドニー遠征を現地でサポートしてきた市川騎手。昨年は調教をつけたクルーガー(ドンカスターマイル4着、クイーンエリザベスS2着)が激走し、日本馬の活躍も影から支えてきた。今後はクリス・ウォーラー厩舎で調教助手として働きながら、日本とオーストラリアの競馬の橋渡し役を積極的に務めていく予定だ。

JRAの競馬学校は2度受験して受からなかったが、騎手への思いを捨てずに高校を中退し、北海道の牧場経由でオーストラリアへ。騎手になる夢の実現には家族の支えもあった。19歳でデビューし、今年30歳になった。「ここまでいろいろ応援していただき、ありがとうございました。11年という長いような短いような騎手人生でしたが、悔いなく終われた事は、とても幸せに思っています。競馬に乗る最後の開催日に自厩舎の馬で最後に勝てたので、とてもうれしく引退する事ができました」。感謝の気持ちを胸に新たな一歩を踏み出す。

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