日本人ジョッキーの福元大輔騎手(22)が29日、カナダ3冠競走の第2戦、プリンスオブウェールズS(ダート1900メートル、フォートエリー競馬場)をマイティハート(牡3、J・キャロル)と優勝した。今月12日に行われたカナダ版ダービーのクイーンズプレートに続く、2冠達成。10月24日に行われるブリーダーズS(芝2400メートル、ウッドバイン競馬場)を勝てば03年ワンド以来、17年ぶりの同国3冠馬誕生となる。

北米カナダで若き日本人が躍動している。左目のない隻眼の競走馬マイティハートと福元騎手が2番手から抜け出した。逃げて後続を突き放した1冠目とは違って、この日は危なげない好位戦。残り100メートルで逃げるクライトンをつかまえると、そのまま押し切った。勝ち時計は1分55秒59。福元騎手はCBCカナダに「たくさんの人がマイティハートに期待をかけてくれていたし、自分も期待していた。彼はやってくれました。とてもうれしいです」とコメントした。

同馬を管理するキャロル師は現地メディアの「トロントサン」に、「福元騎手にはパドックで簡単にはハナには立てないと思うと伝えました。他に行く馬がいると思っていましたし、彼らに気を取られず自分の競馬をしてほしいと話しました。彼はうまく乗ってくれました。パニックにも陥らず、ナーバスにもならず、この馬の競馬をしてくれました」と勝者をたたえた。

福元騎手は福岡県生まれ。幼少期に移り住んだ鹿児島県で馬に触れ、騎手を志した。中学1年時の10年には東京競馬場で行われたジョッキーベイビーズ本戦にも参戦。2度の競馬学校受験不合格をへて15年にカナダに渡り、17年に同国で騎手免許を取得した。デビュー2年目の18年に36勝を挙げて、ソヴリン賞の優秀見習騎手賞を受賞している。

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