<追い斬り激論:神戸新聞杯>

無敗2冠馬に死角はある? ない? 菊花賞トライアル・神戸新聞杯(G2、芝2200メートル、27日=中京、3着まで優先出走権)の追い切りが23日、東西トレセンで行われた。「追い斬り激論」では、史上8頭目の3冠制覇に向けて秋初戦を迎えるコントレイル(牡3、矢作)を徹底検証。木村有三記者が調教の動き、成長度から確勝級の高評価を与える一方で、網孝広記者はもし外枠や極悪馬場になった場合は絶対視できない可能性を指摘した。

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木村 歴史的な秋になりそうです。

網 尿管結石で激痛に見舞われて、さらに馬券も3日間開催で歴史に残る大敗を喫したらしいね。言っとくけど、金は貸さんよ。

木村 僕じゃなく、競馬界の話ですよ。秋華賞ではデアリングタクト、菊花賞ではコントレイルが無敗3冠を狙ってます。

網 神戸新聞杯では、いよいよコントレイルが秋初戦か。追い切りの動きは、さすがに良く見えたわ。

木村 坂路、単走で4ハロン51秒6-12秒5。軸がブレず軽快にスピードに乗って、最後に促されると力強さが加わったように加速しました。首を使って、走りのリズムも文句なし。直後の角馬場では関係者から「化け物やな」という驚きの声も聞こえました。

網 矢作師も「速いな、と思いました。先週とは気合が全然違った。52秒の指示だったけど51秒台。無理してないからね」と問答無用の満点ジャッジやった。

木村 先週16日の1週前追いに騎乗した福永騎手も「後ろ脚の使い方が非常に良くなってストライドが伸びてました。春よりもはるかにいい動きができるようになっている」と成長を感じていましたからね。馬体重は春と同じくらいで、矢作師は「体重はもう少し増えてほしい」と話してましたが、それもぜいたくな悩みではないでしょうか。春にあれだけ強かった馬が、順調に走りがレベルアップしてるんだから、ほぼ負けないでしょう。

網 今回は、菊花賞が4週間後に控えている。先を見据えた仕上げっていうことはないの?

木村 僕もそこが唯一、気になっていたんですよ。でも、追い切り直後に矢作師を直撃すると「それ(菊花賞)は、今回が終わってから考えること。まずは神戸新聞杯を勝たないといけないわけだから。しっかりと仕上げたつもりだし、結果を残して次につなげたい」と力強く話していたので、不安は消えましたね。

網 いつも重箱の隅をつつくキミらしくないな。それなら俺が“汚れ役”になろか。確かに状態面は万全に近いと思うけど、今の中京を見ると、外枠になった時に心配があるんや。先週は芝2200メートルのレースが2鞍あって、ともに勝ったのは最内1番の馬や。2000メートルのローズSも1番のリアアメリアが快勝。芝は内側を通った馬の伸びが目立った。今週からBコースになるけど、外枠に入って外々を回らされると、内枠の馬に足をすくわれるかも? 

木村 ドキッ・・・。

網 台風12号の影響で重以上の馬場になった時も、どうやろか。担当の金羅助手は「雨だけは降らんといてほしい。軽い芝の方がいい」と話してたで。

木村 いろいろ、つついてきますね。でも、歴史に残る馬は、あらゆる悪条件も克服してきました。お父さんのディープインパクトのように、コントレイルも他馬とは能力が違います。大丈夫ですよ!

網 飛行機雲だけに“オチ”は、なしやね・・・。

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