中央競馬の発展に特に貢献があった馬をたたえる顕彰馬の、20年度記者投票の結果が9日、発表されG1・7勝のキタサンブラック(牡8)が選定された。記者投票の有効投票数196票のうち、158票を獲得。80・6%の支持を集めた。

通算成績は20戦12勝。父ブラックタイド、母シュガーハート。馬主は(有)大野商事、調教師は清水久詞(栗東)、生産者はヤナガワ牧場。

史上最多タイのG17勝の内訳は15年菊花賞、16年天皇賞・春、ジャパンC、17年大阪杯、天皇賞・春、天皇賞・秋、有馬記念。1冠目の菊花賞の鞍上は北村宏騎手。あとの6冠は、すべて武豊騎手が手綱を取った。

引退レースとなった17年有馬記念は、逃げ切り勝ち。2着クイーンズリングに1馬身半差をつけ、単勝1・9倍、1番人気に応えて7冠を達成した。獲得賞金18億7684万3000円となり、テイエムオペラオーを抜き歴代トップとなった(現在も1位)。

北島三郎オーナーは、喜びのコメントを寄せた。

「顕彰馬に選出していただきまして、大変うれしく心より御礼申し上げます。キタサンブラックと過ごした3年間は、夢のような時間でした。表彰式に向かうターフの上で、満員のお客様より多大なる声援をいただいた情景を思い出すと、今でも胸が熱くなります。清水調教師、北村騎手、武騎手をはじめ、キタサンブラックに携わっていただいたすべての関係者の方々にあらためて感謝を申し上げます。来年デビューするキタサンブラックの産駒に競馬場で会えることを楽しみにしております」

キタサンブラックは、有馬記念に3度出走。15年はゴールドアクターに0秒1差の3着。16年はサトノダイヤモンドに首差2着。引退レースの17年に念願のグランプリ制覇で、有終の美を飾った。記録にも記憶にも残る名馬に、新たな勲章が贈られた。

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