11日にフランス競馬が無観客で再開され、1週間が経過した。現地で開業している日本人の清水裕夫調教師(38)も再開後、すでに管理馬を出走させている。

待ちに待った本格的平地シーズンのスタート。再開3日目(13日)のシャンティイ競馬場が清水厩舎のシーズン初日となった。2つの2歳戦に馬を出走させ、3R(芝直線1000メートル)のゴールデンドリーム(牝2、父ドリームアヘッド)は15着に敗れたが、4R(芝直線1000メートル)のグンマ(牡2、リテラト)は3着に好走した。

フランスを代表する競馬の街シャンティイで開業した清水師。「再開しての感想は・・・、良かったです。この一言につきます」。3月中旬からの競馬中断期間、先行きが不透明な中、シャンティイ地区で馬の調教は続いていた。ようやく迎えたクラシックシーズン。言葉には実感がこもっている。

14日にはパリロンシャン競馬場で重賞、G1レースでの活躍を期待する3頭が出走した。オークス候補が集まったヴァントー賞(G3、芝1800メートル)ではフィーヒストリク(牝3、父ルカヤン)が5着。2頭出しだった3歳馬のポンヌフ賞(リステッド、芝1400メートル)ではブレイブシーナ(セン3、父ベイテッドブレス)が3着、ヨモギ(牝3、父ゾファニー)が5着に入った。

フランスの無観客競馬の現状は「出走馬1頭につきスタッフ1名が競馬場へ帯同可能。それに加え調教師1名のみ(馬主、生産者は不可)。マスク着用は必須となっています。正直、こちらの競馬場は平日はあまり観客がいませんので、雰囲気は変わりません。厩舎地区の雰囲気も正直、同じです」(清水師)。日程変更が行われ、かつてないイレギュラーなシーズンがスタートしたが、その表情は希望に満ちあふれている。 フィーヒストリクは7月5日の仏オークス(ディアヌ賞、G1、芝2100メートル、シャンティイ)、ヨモギは6月1日の仏1000ギニー(プールデッセデプーリッシュ、G1、芝1600メートル、パリロンシャン)に登録を行っている。1月、2月にドバイの重賞で2戦連続2着だったリスリーン(牝6、父レイヴンズパス)は夏のG1でラストランの予定。清水師は「今年は特に厩舎力の試される年になるかと思いますので、面白いと思います」と飛躍のシーズンにする決意だ。

◆清水裕夫(しみず・ひろお)1981年(昭56)10月31日、千葉県柏市生まれ。開成高から日本獣医生命科学大卒。17年に調教師試験に合格し、18年にシャンティイ地区で開業した(フランスでは小林智師に次ぐ日本人2人目)。昨年暮れに勇退したジョン・ハモンド師(※凱旋門賞馬モンジューなどを管理)から厩舎を引き継いだ。目標は日本人調教師初の凱旋門賞制覇。好きなサッカーチームは柏レイソル。趣味は料理。

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