2020年の干支は「ねずみ」-。新年の競馬は年男ジョッキー&調教師の活躍に期待だ。中山金杯(G3、芝2000メートル、5日)には84年生まれの松岡正海騎手(35)がウインイクシード(牡6、鈴木伸)で参戦。昨年は香港でG1を2勝したが、さらなる飛躍を期す1年がスタートする。

美浦の若大将、年男松岡の逆襲が始まる。「満足? してるわけないじゃないですか」。昨年は22勝に終わり、デビュー年の11勝に次ぐ勝利数にとどまった。「松岡正海が22勝じゃ駄目なんです。悔しいですよ。本当はG1を年間に5勝、6勝しなくちゃいけないと思ってます」。

昨年は4月のクイーンエリザベス2世C(QE2)、12月の香港Cをウインブライトで制した。QE2は香港中距離路線の絶対王者エグザルタント、その後に宝塚記念、コックスプレート、有馬記念を勝つリスグラシューを従えてゴール。ゴール前で立ち上がり、腕を突き上げて喜びを表現した。レース直後の馬上インタビュー、堂々と英語で受け答えする姿も印象に残った。早くからアイルランドで修行し、世界を意識してきた男がようやく報われたようにも思えたが、「まだ自分の持っているものの30%も出せていません」と悔しがる。

年末は香港Cの制裁で生じた騎乗停止期間を利用し、入院して腕に入っているプレートの除去手術を行った。年が明け、目標は定まっている。「自分は調教を乗って競馬に行くのがスタイル。それは崩さないです。ウインブライトは香港のG1ももちろんですけど、その前に期待されているのが中山記念3連覇だと思います。まずはそこですね」。

日刊スポーツ賞中山金杯は11年コスモファントム、昨年ウインブライトで制している。「金杯は重賞の中でも特に気持ちが入るレースですね。独特の雰囲気があるし、1番目に勝つのは気持ちいい」と年始めの重賞へ懸ける思いは人一倍強い。今年は同レース3勝目をウインイクシードとのコンビで狙う。重賞初挑戦の2走前福島記念は4着に入っており、期待の1頭だ。「馬は力をつけているし、心身ともしっかりしてきた。いい結果を出せれば。2020年もよろしくお願いします」。キャリアハイだった10年の109勝超え、09年天皇賞・春(マイネルキッツ)以来の国内G1制覇へ、ねずみ年男が好スタートを決める。【木南友輔】

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