<有馬記念:1週前追い切り>

スターホースの競演が迫ってきた。有馬記念(G1、芝2500メートル、22日=中山)の1週前追い切りが11日、東西トレセンで行われ、ファン投票1位のG1・6勝馬アーモンドアイ(牝4、国枝)が美浦ウッドで併せ馬のメニューを消化した。ルメール騎手を背に、熱発で香港遠征を回避したとは思えない軽快な動きを披露。女王健在をアピールした。

健康そのもの。アーモンドアイが喜びとともに馬体を弾ませた。鞍上にはルメール騎手がいる。昨年のオークスから1週前追い切りはこのコンビ。変わらぬ日常が戻ってきた。「手応えは良かった。大丈夫でしょう」。追い切り直後の鞍上に笑みが広がる。美浦ウッドでノチェブランカ(古馬3勝クラス)を追走し、2馬身先着。内から滑らかな加速で抜け出した。

アクシデントを軽々と乗り越えた。微熱で香港遠征を断念した影響はみじんもない。通常通り毎日の調教メニューを消化し、この日はやや重で5ハロン65秒6-11秒8。1週前の時計としては、過去のどの競走のものより速かった。「残念ながら香港には行けなかったけど、馬のコンディションは良さそう。それが一番」。体調に不安がないから、しっかり時計を出せる。ファン投票1位の支持に応える準備は整った。

一抹の不安が消え、自信がみなぎる。キャリア11戦目にして初の中山参戦だ。コーナー6回に、直線の急坂。未体験の舞台設定が待っている。ルメール騎手は「ジャパンCも楽に勝ったので、絶対スタミナはある。乗りやすい馬だから心配はない。ドバイも初めてで勝った。頭がいい、すごく賢い馬ですから」と明るい見通しを立てた。

香港Cを勝ったウインブライトが回避を表明し、G1馬は11頭の参戦。強敵がそろおうとも、不変の信頼を置いている。「有馬記念はすごくいいレースだから、アーモンドアイで出られるのはすごくうれしい。心配するところないです。この馬では、いつも自信がありますから」。女王が女王であるために、狙うのは1着だけだ。【松田直樹】

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