<香港カップ>◇8日=シャティン◇G1◇芝2000メートル◇3歳上◇出走8頭

G1・4競走中、3戦を制覇。日本馬の優勝ラッシュ。最後を締めたのはウインブライト(牡5、畠山)だった。日本調教馬史上初の「クイーンエリザベス2世C&香港カップ」ダブル制覇を果たした。

鞍上は今年の香港国際競走で唯一の日本人騎手だった松岡正海騎手(35)。日本馬の香港カップ制覇は16年モーリス以来3年ぶり史上4頭目(※99年のG1昇格以降)となった。

大外枠から積極的に好位を取りにいった。4角の手応えは抜群。追い比べで一瞬のみ込まれそうになったが、そこからしぶとさを発揮した。最後に伸びてきたアイルランドの「鉄の女」マジックワンドをしのいで先頭を守り切った。

火曜朝のシャティン競馬場、地元メディアの取材攻めに鞍上は堂々と言い放った。「春(クイーンエリザベス2世C)の結果には自分自身、まったく驚きはありませんでした。アーモンドアイと勝負することを考えていたから、アーモンドアイがいなくなったのは残念です。他の馬には絶対に負けないなって思いますから」。有言実行。強気の松岡節はウインブライトの能力を信じればこそだった。

秋2戦はオールカマー(9着)、天皇賞・秋(8着)ともに敗戦。人気薄で制したクイーンエリザベス2世Cの勝利はコースレコードの勝利だったにもかかわらず、フロック視されてきた。金曜の共同会見では「アーモンドアイが来なくて良かったと思ってますか?」とインタビュアーが質問。畠山師は「アーモンドアイ陣営はこちらのことを何とも思っていないかもしれませんけど、私たちも香港カップを勝つことだけを考えてきました。アーモンドアイのことは意識してきませんでしたから」と余裕の返答を見せた。レース前日、コース脇で動きを見守ったトレーナーは「天皇賞のときよりはるかにいい状態。競馬だから何が起こるかわからないけど、やってくれると思う。外枠も天皇賞・秋の経験が生きる」。勝利への確信があった。

ウインブライトは世代のトップホースだったわけではない。ただ、その素質を陣営は信じてきた。3歳春はスプリングSを制したが、皐月賞は8着、ダービーは15着に敗れた。向正面で位置を押し上げたレイデオロのルメール騎手が「神騎乗」とたたえられた17年のダービー。スローペースで動かなかった人馬に批判の目が向けられても動じなかった。「僕の馬はあそこで動くべきじゃないんです。将来必ず大きいところを勝つ馬。この馬の競馬をすることが大事。だから動かなかった」。鞍上は絶対にブレなかった。

現地入り後も他の日本馬とは朝の調教のタイミングをずらし、丁寧にウインブライトの気持ちを整えてきた陣営の努力が光った。いつも外国馬の調教時間の最後に現れ、木場迫助手がまたがり、野木厩務員が一緒に歩いた。例年以上に朝の冷え込みが厳しかった12月のシャティン、野木厩務員は「春に比べると、すごく寒いですね。でも、馬にとってはすごくいい」と愛馬の上昇気配を実感していた。同一年の「クイーンエリザベス2世C&香港カップ」ダブル制覇は外国馬初。地元馬を含めても05年ヴェンジャンスオブレイン、14年デザインズオンロームに続く史上3頭目の偉業。ウインブライト、「勝出光采」が香港国際競走の歴史に輝かしく、その名を刻んだ。

馬連(1)(7)610円、馬単(1)(7)1140円、3連複(1)(2)(7)710円、3連単(1)(7)(2)3130円。

(注=成績、払戻金などは、必ず主催者のものと照合して下さい)

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