新人記者・藤本真育(まいく)が長距離重賞での好騎乗が目立つ酒井騎手(39)に突撃取材。神戸新聞杯に出走するレッドジェニアル(牡3、高橋忠)についてたっぷり聞いた。11番人気で制した京都新聞杯のように、強敵相手に豪快な差しきりを決めるか。

レッドジェニアルと酒井騎手は、1つ1つ課題をクリアしながらここまできた。ダービーに向け挑んだアザレア賞で4着。「大外枠で1コーナーまでに壁が作れなかった」。その反省を生かし次の京都新聞杯で勝利。ダービーへ最後の切符を手にした。相棒が力を発揮するために騎手は最高の騎乗を考え、馬はそれに応える。人馬の絆を感じた瞬間だった。

「春は精神面で苦労した」。開口一番、これまでの課題に触れた。「ダービーの時は長距離輸送。出遅れたけど、あの馬にしたらよく我慢してくれた」。それから4カ月。1週前追い切りの12日に、酒井騎手は厩舎から1時間ほど愛馬にまたがり、時間をともにした。「落ち着いていて、いい雰囲気だった」。夏休みをはさみ、精神面での成長を感じられた。

酒井騎手といえば、18年日経新春杯で7番人気ガンコの3着など、長距離戦での好騎乗が目立つ。「乗りながらペースとかいろいろ考えられるし長距離は好き。スタミナ勝負になるし、道中いかに馬にストレスをためずにロスなく乗るか、直線までに残ったスタミナを、すべて出し切れるかを大事にしている」。長距離戦攻略のひけつを明かした。

重賞初勝利を飾った京都新聞杯では、のちのダービー馬を撃破。持つ能力はG1級だ。「ダービーでも上がり2位の脚を使っていたし、前有利な馬場状態だったから。決め手は上位だと思う。課題だった精神面で成長していたのは好感が持てる。大事な前哨戦。次につながる競馬をしたい」と意気込みを語った。酒井騎手とレッドジェニアルの物語は、まだ始まったばかりだ。

◆酒井騎手の長距離重賞成績 09年以降、2400メートル以上の重賞に28回騎乗し【1 2 4 21】。トーホウジャッカルで制した14年菊花賞(3000メートル)をはじめ7回の馬券圏内があり、複勝率25%、複勝回収率136%。

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