<バーデン大賞>◇1日=バーデンバーデン(ドイツ)◇G1◇芝2400メートル◇3歳上◇出走9頭

英国から遠征したゴドルフィンのガイヤース(牡4、C・アップルビー、父ドバウィ)が2着に14馬身差をつける歴史的圧勝劇を演じた。

ウィリアム・ビュイック騎手を背に後続を引き離した1人旅。直線半ばでステッキが数発入ると、さらに加速。最後は流しながらゴールした。勝ちタイムは2分30秒08。

大きく離された2着争いを制したのはドンジャ(牝3、H・グレーヴェ、父テオフィロ)。人気を集めていた今年の独ダービー馬ラッカリオ(牡3、A・ヴェーラー、父スカロ)は2着からさらに4馬身以上離れた3着に敗れた。ガイヤースと同じ英国からの遠征馬コミュニケ(牡4、M・ジョンストン、父カサメント)は今年英国で重賞2勝、前走G1ベルリン大賞2着の実績馬だが、最下位9着に沈んでいる。

ガイヤースは父ドバウィ、母の父ガリレオ、母ナイタイムは06年の愛1000ギニーで父ガリレオに初のG1タイトルを送った牝馬という血統。2歳時はデビュー戦で3着に敗れた後、連勝で重賞制覇。3歳シーズンは1戦(フランス遠征のG3プランスドランジュ賞1着)しかしておらず、ゴドルフィンの秘密兵器とされてきた。

パリロンシャンの今年開催初日だった4月のダルクール賞を大逃げで制し、パリロンシャンで2戦2勝。続くガネー賞でヴァルトガイスト、スタディオブマンに続く3着に敗れ、その後は休養していたが、強烈なパフォーマンスで凱旋門賞戦線に復活を果たした。

ゴドルフィンの公式ホームページでアップルビー師は「とても強烈なパフォーマンスでしたし、それを見ることができてうれしいです。彼のポテンシャルをいつも感じていましたから」とガイヤースを絶賛。「このレースは凱旋門賞への前哨戦として実績がありますし、今後の10日間、2週間ほど、私たちはいい議論ができると思います。シェイク・モハメドがすべての決定をするのですが、私たちはガイヤースについて話し合うことを楽しみにしています」と凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月6日=パリロンシャン)参戦へ意欲を見せている。

騎乗したビュイック騎手も今年前半は落馬負傷の影響で騎乗を取りやめていたが、期待馬とともに今後が楽しみな様子。「ガイヤースは驚くべき馬です。春のダルクール賞で素晴らしいレースをしてくれました。理由があって、ガネー賞はガッカリさせてしまいましたが、チャーリー(アップルビー師)は2400メートルに自信を持っていましたし、今日はそれを見せることができました。彼はモンスター(化け物)です。アブソルートモンスター(本物の化け物)です。これからの彼が楽しみです」と期待を寄せた。

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