馬名の由来はチェコに感動をもたらした長野オリンピック(五輪)の金メダルだった-。ロイヤルアスコット開催の最終日に行われたハードウィックS(G2、芝2390メートル、22日)で最低人気ながら2着に激走し、「チェコ調教馬」ということで話題になったのがナガノゴールド(牡5、V・ルカ、父シクスティーズアイコン)だった。

キングジョージ6世&クイーンエリザベスSの前哨戦として強豪が集う一戦。ナガノゴールドはコロネーションC覇者デフォーに半馬身差まで迫り、復帰戦だった昨年の英ダービー馬マサー(5着)を豪快に抜き去った。

同馬の代理人トーマス・ヤンダ氏が馬名の由来を明かした。

「ナガノゴールドの名前が日本で知られているのは興味深いですね。彼のオーナーは日本にいたことがあり、日本を愛しています。馬名の一番の意味は(98年に)長野で行われた冬季五輪なんです。そこでチェコの男子アイスホッケーチームは金メダルを獲得しました。チェコではものすごく有名な話です。すべての選手がNHL(北米のプロアイスホッケーリーグ)から参加して競い、チェコ代表はアウトサイダー(伏兵)でした。そして、勝ったんです。だから、彼の名前はチェコのアイスホッケーチームの名前を記念したものです」。

国際セリ名簿基準書の「パート3国」であるチェコ調教馬の激走、14年のタタソールズ社の12月・当歳セールでわずか3500ギニー(約50万円)で競り落とされた馬の激走は今年のロイヤルアスコット開催を大いに盛り上げた。これまではフランスのリステッド競走を2勝し、チェコ国内のセントレジャーを勝っただけの馬だったが、ハードウィックS2着でナガノゴールドの今後については大きな注目が集まっている。

レース後には秋の凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月6日=パリロンシャン)を目標にしていくことが発表され、メルボルンC(G1、芝3200メートル、11月5日=フレミントン)や香港ヴァーズ(G1、芝2400メートル、12月8日=シャティン)も選択肢に入っている。

ヤンダ氏は名前の上がっていないレースについても明言した。「私たちはおそらく秋のジャパンC(G1、芝2400メートル、11月24日=東京)についても検討しなければならないでしょう。それは本当のことです」。実現すれば、史上初のチェコ調教馬のジャパンC参戦だ。父シクスティーズアイコン(父ガリレオ)は07年の英セントレジャー覇者で、08年にジャパンCへ参戦している(スクリーンヒーローから6馬身半遅れた13着)。

98年長野五輪、チェコ代表の男子アイスホッケーチームは決勝ラウンドで米国代表、カナダ代表、ロシア代表と強豪を次々と破った。競馬の世界ではまったく無名のチェコから世界のビッグレースに突然現れたナガノゴールド。金メダル級の存在になることができるのか、これからの活躍を見届けたい。

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