<オークス>◇19日=東京◇G1◇芝2400メートル◇3歳牝◇出走18頭

令和元年に史上5頭目の無敗のオークス馬が誕生した。ミルコ・デムーロ騎手(40)が騎乗した1番人気ラヴズオンリーユー(矢作)がデビューから4連勝で重賞初制覇し、カワカミプリンセス以来13年ぶりの無敗制覇を飾った。勝ちタイムはレースレコードの2分22秒8。M・デムーロ騎手は史上10人目のクラシック完全制覇となった。

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令和最初の「樫の女王」にふさわしい結末だった。ラヴズオンリーユーが、M・デムーロ騎手の期待以上の走りを見せた。道中は中団後方。鞍上は「4コーナーでは思ったよりも位置取りが後ろになった。前残りの馬場だったので、心配した」と明かした。それでも、終わってみれば上がり最速34秒5の末脚での差し切り。「手応え以上に伸びた。最後の200メートルくらいで勝つと思った。馬が大人になっているね」と満足そうに笑った。

M・デムーロ騎手には予感があった。調教から馬が変わっていたからだ。1週前追い切りにまたがり、栗東Cウッドで6ハロン80秒9-11秒4の好時計。JRA・G1・30勝ジョッキーをして「負けたら僕のせい」と言わしめるほどの動きだった。「筋肉が柔らかく、瞬発力がすごい」と強さを説明し、レース後には「素晴らしい馬」と何度も繰り返した。

鞍上にとってもクラシック完全制覇のメモリアルV。「第80回ダービーも勝ちました。第80回オークスも勝って、とてもうれしい」。実際は80回ダービーは勝っておらず、70回ダービー(03年ネオユニヴァース)で、興奮のあまり勘違いするほどの喜びだった。NHKマイル(アドマイヤマーズ)以来の今年G1・2勝目。昨年12月ホープフルSを勝って以降、G1勝利に恵まれなかった。「1月からあまり勝てなくて、気分が下がっていた」。それでも下を向くことなく、「もっと勝ちたい。もっとうまくなりたい」との強い思いを持ち続けた。「ちょっとずつ成績が良くなった。今は最高の気分」と満面の笑みを浮かべた。

オークス初勝利の矢作師は「2月にばい菌が入って脚が腫れるアクシデントがあり、一時は春は間に合わないと思った。夢のようだ」と笑顔だ。今後については「これだけの切れは(兄のG1馬)リアルスティールにはなかった。筋肉の質の高さは上」と断言する。秋は秋華賞(G1、芝2000メートル、10月13日=京都)を目標にする見込みだが、「ぜひ海外に行ってみたい」ともつけ加えた。夢は広がる一方だ。【三嶋毬里衣】

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