<平安S>◇18日=京都◇G3◇ダート1900メートル◇4歳上◇出走16頭

1番人気チュウワウィザード(牡4、大久保)が鮮やかな差し切りVを決めた。前走・ダイオライト記念に続く重賞連勝で、重賞通算では3勝目。次走は帝王賞(統一G1、ダート2000メートル、6月26日=大井)へ向かう予定で、統一G1取りへ、大きな弾みをつける勝利となった。

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ゴール前、大歓声に後押しされるように、外からチュウワウィザードが伸びた。さらに外のモズアトラクションと馬体を併せ、いったん先頭に立っていたオメガパフュームをかわす。最後は併せ馬2頭の首の上げ下げ。鼻差だけ前に出て、勝負強さを見せつけた。

これまでとは明らかに違うレースだった。スタート直後、サンライズソアをはじめ複数頭がハナ争い。川田騎手はウィザードを後方へと導いた。「もう少し流れに乗っていこうと思ったけど、前が速くてあの位置になった」。焦らず、じっくり、それでいてリズム良く運ぶ。他馬が先に仕掛けても慌てない。冷静に追走して4コーナーを回る。直線、満を持して追い出すと、ウィザードは素晴らしい反応。ぐんぐん加速し、前をきっちりとらえてみせた。「いい雰囲気で動きだした。よく届いてくれた」。鞍上は愛馬をねぎらった。

前走は2番手追走から抜け出して完勝。今回は後方待機から差して、ゴール前の接戦も制した。引き出しが増える勝ち方に、大久保師は「ひやひやしたけど、力のあるところを見せてくれた。感服です。新たな強さを見せてくれた。いつもと違う競馬で勝ったのは大きい」とたたえた。

今後は馬の状態を見て、帝王賞へ向かう。鞍上は引き続き川田騎手の予定。師は「G1へ向けて見通しが明るくなった」と手応え十分。強い4歳世代の1頭チュウワウィザードが、いよいよ初のG1舞台へ挑む。【網孝広】

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