日本が令和になった1日、フランスのパリにあるサンクルー競馬場の3Rで日本人の清水裕夫調教師(37)が管理するサクラゼンセン(牝3)が勝利を挙げた。オーナーは日本では「クリノ」の冠名で知られる栗本博晴氏。鞍上は日本で短期免許で活躍したグレゴリー・ブノワ騎手が務めた。
3Rのボーメニル賞(芝2100メートル)で16頭立て13番枠からスタート。好位の外、2番手を進み、残り200メートルで抜け出すと、後続の猛追を振り切ってゴールを駆け抜けた。
サクラゼンセンは父プラントゥール、母シーマ(母の父テオフィロ)という血統で、これがデビュー10戦目。3月21日に行われた前走で初勝利を挙げており、今回が2勝目となった。フランスの競馬専門誌「パリチュルフ」は大きな見出しと写真でこの勝利を伝えている。
清水師は一昨年にフランスギャロの調教師試験に日本人として2人目の合格を果たし、昨年開業した新進気鋭のトレーナー。シャンティイの中心地に厩舎を構える。
令和初日の勝利に、「まずは栗本オーナーに感謝しています。そして、厩舎スタッフ、育成牧場、装蹄師、獣医、この馬に関わってくれたすべての皆様にありがとうと伝えたいです」と喜びの声を寄せ、今後については「馬の様子を見ながら、いろいろな選択肢を持って、未定ですが、6月に行われる牝馬限定の重賞に行ければと考えています」と話している。