<福島牝馬S>◇20日=福島◇G3◇芝1800メートル◇4歳上牝◇出走10頭◇1着馬にヴィクトリアM優先出走権

柴田善臣騎手(52)騎乗のデンコウアンジュ(牝6、荒川)が直線大外から突き抜けた。勝ち時計は1分48秒1。同騎手は16年東京スポーツ杯2歳S以来2年5カ月ぶり、同馬にとっては15年アルテミスS以来3年5カ月ぶりの重賞制覇。人馬ともに久々のタイトル獲得で、福島の平成ラスト重賞を締めた。

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平成最後の福島重賞は昭和デビューの男が決めた。馬群の凝縮した4コーナー。52歳の柴田善騎手が6歳牝馬のデンコウアンジュと馬群の大外を回る。脚はこぼれんばかりにたまっていた。約298メートルの直線で他馬を一瞬で突き放す。2馬身半差はレース史上最大着差。「馬もベテラン。人間もベテラン。味のある競馬で勝たせてもらった。最後はめちゃくちゃ切れた。驚いた」。JRA現役最年長ジョッキーも思わず目を見開いた。

懐かしいお立ち台の壇上。16年東スポ杯2歳S(ブレスジャーニー)以来、2年5カ月ぶりの重賞制覇でも、自分は二の次だった。インタビュアーにさすがの腕前を持ち上げられても、「私は邪魔をしないようにしがみついていただけ」とファンを笑わせた。だが、序盤1000メートル1分2秒2の緩流でも慌てないあたりが熟練のなせる業。「いいリズムで走っていたので、しまいに切れる脚を使うと思って乗っていたけど、予想以上でした」。同馬にとって3年5カ月ぶりのタイトルは、肝の据わった騎乗によってもたらされた。

次走はヴィクトリアM(G1、芝1600メートル、5月12日=東京)が濃厚。柴田善騎手は「東京では32秒台の脚を使うし、流れ次第ではひょっとするかも。後は降ろされないように、乗せてもらうことを願うばかり」と、また周囲を沸かせた。コンビ継続がかなった暁には、この日の豪脚を再現してみせる。【松田直樹】

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