<有馬記念>◇23日=中山◇G1◇芝2500メートル◇3歳上◇出走16頭

唯一の3歳馬ブラストワンピース(牡、大竹)が直線で力強く抜け出した。勝ちタイムは2分32秒2。外から追い込んだ1番人気レイデオロ(牡4、藤沢和)が首差の2着。シュヴァルグラン(牡6、友道)が3着に食い込んだ。

有馬記念、歴代最多4勝目を挙げた池添謙一騎手(39)は、ゴール後に左手を挙げてファンにアピール。「ダービー、菊花賞と結果が出せてなかった。やっと勝つことができて本当にうれしい。閉じこめられるのに気をつけて乗ったが、道中上手に走ってくれた。最高です」で笑顔で話した。

道中は7、8番手につけて4コーナーで動き出した。「攻めて競馬をすることを決めていた。後ろにレイデオロがいるのは分かっていたけど、この辺で行こうと。最後は詰め寄られたけど頑張ってくれた。まだまだ、これから成長してくれると思う。グランプリで結果を出すことができて本当に良かった。G1を勝てる力があることをようやく証明できた」とホッと安堵の表情だった。

大竹正博調教師(48)はJRA・G1初勝利。開業10年目での大願成就だった。G1トレーナーに仲間入りした心境を問われると「表彰式のステージから見た景色は、全然見たことのない景色でした。いつか取れるだろうと思っていたが、ようやく大きなハードルを超えられた。(ブラストワンピースは)人気になって勝ちきれないレースが続いていたので、ようやく競馬ファンに恩返しができたかな」と感無量の面持ち。「ここに来て、馬体も思い描いていた力強さが感じられるシルエットになった。戦術はすべて池添騎手に任せていたが、かなり意識して前のポジションを取りに行ってくれた。折り合いもついていたので、あとは祈るだけでした」。レイデオロが迫ってきたときはヒヤッとしたというが、「長く脚を使えるので、接戦になれば頑張ってくれる。勝ったときは、やったあ!。泣くかと思ったけど(笑い)。ここがゴールではないので・・・。大きな馬で見た目は丈夫だけど、背中とトモは弱い。調教に耐えられるローテを貫いてきたので、そろそろ完成しつつある。来年以降が楽しみです」と結んだ。

大竹師の父親は元JRAジョッキーの大崎昭一さん(73)。G1を初めて勝ったのが同じ有馬記念。1967年(昭42)カブトシローに騎乗しての勝利だった。最後にグリーングラスで勝ったのも有馬記念だった。「中野先生から依頼が来て父が喜んでいたのを子供の頃でしたが、よく覚えています。競馬の歴史を感じますね」と、有馬記念との絆を懐かしく振り返っていた。

また、ファン投票3位選出で注目を集めたオジュウチョウサンは好位追走から直線で抜け出しを狙ったが、最後は伸びきれず9着に敗れた。

馬連(8)(12)は940円、馬単(8)(12)は2400円、3連複(8)(12)(15)は4910円、3連単(8)(12)(15)は2万5340円。

(注=成績、払戻金などは必ず主催者発行のものと照合してください)

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