<ジャパンC>◇25日=東京◇G1◇芝2400メートル◇3歳上◇出走14頭

衝撃の戴冠だった。圧倒的な1番人気の3冠牝馬アーモンドアイ(牝3、国枝)が、従来のレコード(05年ジャパンC=アルカセット2分22秒1)を1秒5更新する2分20秒6の驚異的な日本レコードで制し、JRA・G1・4勝目を挙げた。3歳牝馬の勝利は12年ジェンティルドンナ以来、史上2頭目。クリストフ・ルメール騎手(39)は09年ウオッカ以来の2勝目で、今年のJRA・G1・8勝目。外国人騎手のG1勝利は7週連続。

これ以上強い馬がいるのか。アーモンドアイが先頭でゴールを駆け抜けると、場内はどよめき、掲示板の走破時計2分20秒6の数字に衝撃の歓声がこだました。ルメール騎手は「多分、ワールドレコードですね。素晴らしい馬。言葉がありません。特別な馬です」と喜びをかみしめながら話す。単勝1・4倍の圧倒的人気に応え、古馬を一蹴する勝利。鞍上はガッツポーズを繰り返し、外ラチ沿いで誇らしげにウイニングランを行った。

包まれる懸念のあった最内枠だったが、好スタートからインの2番手を確保し、キセキが11秒台のラップで飛ばす背後を楽々追走した。「ペースが遅くなると難しい枠ですが、キセキは強い馬で止まらない。彼がペースメーカーなら大丈夫だと安心しました。1角からはいつものアーモンドアイで、向正面の途中から僕は手綱を握るただの乗客でした」。残り300メートルで追い出し、1馬身3/4差の完勝。昨年10月以来となる53キロでの騎乗だった同騎手は「2400メートルは何が起こるか分からない。でも、ベストパフォーマンスを見せられた」とニッコリ。国枝師も「期待していたが、その通りの結果でホッとしてます」と笑顔を見せた。

秋華賞で馬場入りにちゅうちょするしぐさを見せたため、この日は初めて馬場に先出しで万全を期した。JRA・G1を4連戦しての4連勝は史上初。1戦ごとに力を出し切り、レース後は熱中症のような症状を見せる。表彰式前に厩舎へ引き揚げたが、国枝師は「少しふらつくところはあったが、前回よりいい」と周囲を安心させた。


スタンドから「凱旋門、凱旋門」のコールが起きると、同騎手は「凱旋門賞に行ける。行かないといけない」と応じた。海外メディアの「日本初の凱旋門賞馬になるのか」という問いに国枝師は「アブソルートリー(絶対に)」とおどけ、「エネイブルと走らせたい」と凱旋門賞3連覇を目指す名牝との対戦に意欲を見せた。平成最後のジャパンCを制し、「日本最強」の称号をつかんだ。その美しい瞳の視線の先に日本のホースマン、ファンの夢の舞台が待っている。【木南友輔】

<ジャパンCアラカルト>

◆G1・4連戦4連勝 アーモンドアイは桜花賞、オークス、秋華賞と、ステップを挟まずにG1を3連戦して牝馬3冠を達成。今回で、JRA・G1を4連戦して4連勝となったが、これは史上初めてのこと。

◆G1・4勝 グレード制を導入した84年以降、JRA・G1の年間4勝は史上8頭目。牝馬は12年ジェンティルドンナ以来2頭目。

◆3歳馬 ジェンティルドンナ以来、通算7勝目。

◆牝馬 15年ショウナンパンドラ以来3年ぶり、通算9勝目(8頭目)。

◆年間獲得賞金 7億円超えは、3歳牝馬としては初めて。現役馬の獲得賞金ランキングでは4位。

◆国枝師 3回目の挑戦でJC勝利。過去最高着順は08年マツリダゴッホの4着。JRA・G1は今年4勝目で通算15勝目。

◆ルメール騎手 09年ウオッカ以来、JC2勝目。JRA・G1はJBCスプリント(統一G1、グレイスフルリープ)に続く今年8勝目。自身の持つ年間記録を更新。通算22勝目。

◆(有)シルクレーシング 7度目の挑戦で初V。過去最高着順は15年ラストインパクトの2着。JRA・G1は今年4勝目。通算7勝目。

◆関東馬 08年スクリーンヒーロー以来10年ぶり。

◆馬番(1) 16年キタサンブラック、17年シュヴァルグランに続く3年連続の勝利。

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