ウィンクス(牝7、父ストリートクライ)が27日にコックスプレート(G1、芝2040メートル=ムーニーバレー)に出走します。出走予定馬は8頭。しかし、同厩舎からダージェントが露払い役で出走するため敵は残る6頭。ウィンクスの前売り単勝オッズは1・5倍になっています。

勝つことが出来れば前人未到の同競走4連覇という大記録がそのキャリアに加えられ、同時に自身が持つ連勝記録(現在28連勝中)と最多G1勝利記録(同21勝)も更新されます。賞金の300万豪ドル(約2億4700万円)が上積みされれば生涯獲得賞金は、この馬がせりで売買された時の落札金額(23万豪ドル)の100倍近い2285万4925豪ドル(約18億8000万円)にもなります。

コックスプレートは馬齢別に負担重量が設定されている別定戦のため背負い慣れた57キロでの出走。直前の追い切りも順調で、鞍上もウィンクスとのコンビで27勝している主戦のH・ボウマン騎手。死角らしきものは見当たりません。

単勝2番人気(9倍)は、欧州からの遠征馬でオーストラリア初戦となった13日のラドブロークスS(G1)を勝った“ゴドルフィン”のベンバトル(牡4、父ドバウィ)。春のG1ドバイターフでヴィブロス以下を相手に逃げ切った馬です。単勝15倍の3番人気、ヒューミドール(せん6、父テオフィロ)は昨年のコックスプレートの2着馬で、ラドブロークスSではベンバトルから約2馬身差の3着でした。

これ以外では20日に行われたコーフィールドC(G1)6着から連闘で臨むキングズウィルドリーム(せん4、父カサメント)、来月6日のメルボルンC(G1、芝3200メートル)を目指してアイルランドから渡ったロストロポヴィッチ(牡3、父フランケル)、母国のニュージーランドでG1を制して挑むサヴィクー(牝3、父サヴァビール)、それにメルボルンCで人気馬の一角を占めるアヴィリオス(せん4、父ピヴォタル)も出走します。

ウィンクスが世界から認められるきっかけは強豪を相手に5馬身近くちぎった3年前のコックスプレートでした。足かけ4年にわたって白星を重ね続ける「負けない女」の真骨頂が見られそうです。【奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)

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