<菊花賞>◇21日=京都◇G1◇芝3000メートル◇3歳◇出走18頭

また、ルメールだ! 7番人気の伏兵フィエールマン(牡3、手塚)が、デビュー4戦目の史上最少キャリアでクラシック最後の1冠を手にした。7月のラジオNIKKEI賞以来、約3カ月半ぶりの異例ローテーションを克服。クリストフ・ルメール騎手(39)は前週の秋華賞に続く2週連続G1制覇、JRA重賞実施機会4連勝を達成した。

晴れ渡った淀の秋空に、絶好調男の雄たけびが響いた。「フォー! フォー!」。検量室前に戻ったルメール騎手が、ほえた。会心の騎乗で前週の秋華賞に続く2週連続G1制覇、JRA重賞実施機会4連勝を達成。「すごい切れ味、いい瞬発力だった。ゴール前で、よく届いたよ」。16年サトノダイヤモンドに続く2度目の菊花賞Vに、満面の笑みだった。落ち着いた手綱で、初めてコンビを組んだフィエールマンの瞬発力を引き出した。2000メートル通過が2分6秒9の超スローペースを、中団やや前で追走。勝負どころの2周目3コーナーでM・デムーロ騎手騎乗のエタリオウが先に動いても、じっと我慢した。迎えた直線。先に抜け出したライバルめがけて馬群を割り、左ムチの連打で内から迫る。「負けたと思った」という壮絶なたたき合いを、わずか15センチ差でしのいだ。

名手に導かれて、フィエールマンも常識を打ち破った。7月のラジオNIKKEI賞2着以来、約3カ月半ぶりの異例ローテ。「暑かった前走のダメージが残って、菊1本になった」と手塚師。だが、サンデーレーシングで募集価格1億円をつけたディープインパクト産駒は、ぶっつけ本番の試練を乗り越えた。「デビュー2戦目くらいまでは馬なりでしか調教してなかったけど、今回は長めを多く乗ってきたから」。能力を信じた陣営の勝負仕上げも実り、史上最少キャリア4戦目で大輪の花を咲かせた。

関東馬の勝利は、01年マンハッタンカフェ以来17年ぶり。これからは美浦の看板馬として期待も大きくなる。鞍上は母国フランス代表の若きサッカー選手に例えてこう言った。「エムバペは19歳で、もうワールドカップ・チャンピオン。能力があれば、経験はいらない」。長丁場3000メートルの最後で使った上がり3ハロンの脚は最速タイの33秒9。脅威の瞬発力を持つ“ディープ2世”が、菊の舞台で一気にスターダムへと駆け上がった。【木村有三】

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