エネイブルで凱旋門賞連覇を成し遂げた英国のゴスデン調教師とデットーリ騎手が、20日に欧州競馬を締めくくる「ブリティッシュ・チャンピオンズデー」(アスコット)でも大暴れを予感させています。

1日に5重賞を行う欧州版のブリーダーズC。長距離のロングディスタンスC(G2、芝3200メートル)を皮切りに、スプリントS(G1、芝1200メートル)、牝馬限定の英チャンピオンズフィリーズ&メアズS(G1、芝2390メートル)、マイル王を決めるクイーンエリザベス2世S(G1、芝1600メートル)、そしてメインの英チャンピオンS(G1、芝1990メートル)まで、5つのカテゴリーにトップホースが登場。英国の競馬ファンにとって最高の1日となります。

ゴスデン師&デットーリ騎手のゴールデンコンビはスプリントSを除く4競走に有力馬で出走予定。ロングディスタンスCに前売り単勝1・8倍のストラディヴァリウス、英チャンピオンズフィリーズ&メアズSに単勝2・4倍のラーティダー、クイーンエリザベス2世Sに単勝4倍のロアリングライオン、英チャンピオンSに単勝2倍のクラックスマンです。馬場状態によっては同日4重賞制覇を達成しても不思議ではない強力な布陣です。

気になるのは当日の馬場状態。競馬場周辺は月曜に雨が降り、火曜以降も降雨予報が出されていて競馬が行われる土曜は重馬場より悪くなることが予想されています。道悪を嫌うロアリングライオンの出否は木曜にゴスデン師が決めることになっていますが、馬場が合わないと判断されれば渡米して11月3日のBCマイル(G1、芝1600メートル)、もしくはダートのBCクラシック(G1、ダート2000メートル)を狙うことも考えられているようです。

一方、雨を歓迎するクラックスマンにとっては、連覇のかかる英チャンピオンSは負けられない一戦です。6月のプリンスオブウェールズS(G1)では先日引退が発表されたポエッツワードに2馬身以上突き放された2着に敗れ、その屈辱を晴らして余りあるパフォーマンスが期待されます。【奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)

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