日曜中山メインは、秋の短距離王を争うスプリンターズS(G1、芝1200メートル、30日)が行われる。

角田晃一師(47)がスプリンターズSで、騎手&調教師のダブルVを狙う。騎手時代の95年にヒシアケボノでスプリンターズSを制覇。今回はサマースプリントシリーズチャンピオン、アレスバローズ(牡6)を送り込む。

「あんな感じで乗ればいいんじゃない」と角田師は、アレスバローズを評してそう言った。「あんな感じ」とは95年ヒシアケボノのレース運びのこと。中団外め追走から3~4角で動き、直線は大外を追い込み激戦を制した。

師がイメージするのは、2走前CBC賞の勝ち方だ。中団で脚をため、直線で外へ出し一気に加速し前をとらえた。「CBC賞の乗り方が一番。ああいう乗り方の方が能力を出し切れる。中山では内から伸びる印象がないので」。切れ味がセールスポイント。CBC賞に北九州記念と重賞連勝はともに上がり3ハロン33秒台だ。

昨年12月には中山芝1200メートルの1600万クラス(南総S)を勝っており舞台適性も十分。「中山は実績がある。条件戦よりも重賞の方がペースが速いので合っている。時計も持っているので」。前崩れになれば、後ろから脚を使う持ち味がさらに生きる。

サマースプリント王者が同年のスプリンターズSに勝てば史上初。またスプリンターズSがG1となった90年以降、騎手&調教師のダブル制覇はまだない。角田師&アレスバローズが、初ものずくめの優勝を狙う。【網孝広】

◆角田晃一(つのだ・こういち)1970年(昭45)11月18日、鳥取県生まれ。89年3月に騎手免許取得。騎手として01年ダービーをジャングルポケットで制するなどG1・10勝、JRA通算713勝を挙げた。10年に調教師免許試験に合格。調教師としてはJRA通算169勝。

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