香港競馬の新シーズン(2018/19)が2日にシャティン競馬場で開幕しました。7万人を超える大観衆が詰めかけた初日は重賞こそなかったものの、最終10レースまで白熱した競馬が続きました。

注目は2つありました。1つはJRAの騎手試験を来月に控えるJ・モレイラ騎手が抜けて「1強」となったZ・パートン騎手を脅かす騎手が現れるのか。もう1点は香港ジョッキークラブが500億円以上の巨額を投じて中国本土の広州に完成させた従化(ツォンフォー)競馬場に運ばれて調教された馬の成績です。

騎手成績は予想どおり、その日の全競走に騎乗したパートン騎手が2勝、2着3回で初日リーディングとなりました。それ以上のインパクトを残したのが南アフリカから移籍したばかりのG・ファン・ニエカーク騎手(27)でした。

香港初騎乗となった第1競走(芝直線1000メートル)で初勝利を飾って13年のK・ティータン騎手以来の“初・初”を達成。最終競走(芝1400メートル)でも7番人気のワールドレコードに騎乗してとても届きそうもない位置から先行馬を鼻差捉えて逆転勝ち。パートン騎手と並んでリーディング首位に立ちました。

ニエカーク騎手は11/12年シーズンの西ケープ地区見習い騎手チャンピオンに輝き母国ではG1を10勝している腕利き。この日騎乗した6鞍で3番人気までに入っていた馬は2頭だけでしたが、この先、J・サイズ厩舎やA・クルーズ厩舎など大御所からの騎乗依頼が増えるようならパートン騎手のライバルに成長する可能性を感じさせています。新トレセンで調教された馬は8競走に延べ11頭が出走。勝ち馬は現れませんでしたが、2、3着馬がそれぞれ2頭というまずまずの成績でした。

シャティン競馬場と新トレセンとの距離はおよそ200キロで、輸送時間は片道4時間強。8月28日にオープンしたばかりで現在はまだ一部の馬が利用するだけにとどまっていますが、1周2000メートルの芝コースや、その内側のオールウエザートラックに加え、これまで香港にはなかった坂路コース(芝1100メートル)を使った鍛錬が成果となって現れる日もそう遠くないかもしれません。【奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)

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