<札幌2歳S>◇1日=札幌◇G3◇芝1800メートル◇2歳◇出走14頭

勝浦正樹騎手(40)騎乗のニシノデイジー(牡、高木)が札幌2歳王者に輝いた。直線の接戦を制した勝ちタイムは1分50秒1。西山茂行オーナーはゆかりの血統での勝利に加え、今夏最初の北海道での重賞、6月の函館SS(セイウンコウセイ)勝利に続き、最後も重賞制覇で締めた。

期待通りのパフォーマンスだった。中団の後ろに待機していたニシノデイジーは、3コーナーから徐々に進出。直線で先頭に並びかけると、ダイナミックなフットワークで伸びた。ゴール前で首差、とらえる。勝浦騎手が「手応えが良くて、おっと思った。強かったです」と声を弾ませる勝ちっぷりだった。

デビューから3戦続けて騎乗する鞍上は「見ていても乗っていても、いい馬だなと思う」と評価する。ただ、幼い面もあり、過去2戦はまだ走り切れていなかった。新馬勝ちではないためか、重賞の好メンバーでは単勝6番人気だったが、低評価を覆す強さだった。

所有する西山オーナーは満面に笑みだった。デイジーの3代母は、92年桜花賞などG1・3勝のニシノフラワー。母の母の父は98年皐月賞、菊花賞を制したセイウンスカイ。ともに自身の所有馬で「夢の血統です」と喜びを口にした。

また、西山オーナーに始まり西山オーナーに終わった北海道開催でもあった。最初の重賞、函館SSをセイウンコウセイで勝利しており、最後の重賞も勝利で締めた。「長いところで勝てたのがうれしい」と同オーナー。デイジーの今後については「調教師と相談してからだけど、普通にいければ東京スポーツ杯2歳S(G3、芝1800メートル、11月17日)あたりになると思う」と話した。馬名の意味は冠名ニシノ+「すてきなもの」。すてきな未来を描ける1勝となった。【辻敦子】

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