日刊スポーツ本紙で馬名を募集し、史上初の南半球産白毛馬として注目されたカスタディーヴァ(牝4、田村)が現役を引退したことがわかった。

 ディアレストクラブの高樽秀夫代表は「繁殖牝馬として期待しているし、いい状態で引退させてあげたかった。白毛の夢を追いたい。これからの彼女も応援してあげてください」と語った。

 父がハイシャパラル、母が白毛のジオペラハウスという血統のニュージーランド産馬。9月25日生まれで北半球産馬に比べるとかなりの遅生まれだったが、昨年2月のフェブラリーS当日、東京競馬場の新馬戦でデビュー(10着)し、多くのファンを魅了した。

 4戦目の函館で初勝利を挙げ、秋の中山では藤田菜七子騎手が47キロという異例の軽量で騎乗することも大きな話題になった。ラストランとなった6月16日の函館、駒ケ岳特別(4着)も「清らかな女神」の名前どおり、純白の馬体で軽快に逃げた。通算成績は11戦1勝だった。

 2年半前、ニュージーランドのカラカ・プレミア・イヤリングセールで同馬を落札した高樽氏は「新馬戦もそうですが、ダービーの日の2戦目、戸崎騎手が乗って3着に頑張ったときのことも忘れられません」と現役生活を振り返った。

 種付けに備えるため、牧場へ帰ってきたカスタディーヴァの馬体は現在500キロまで成長。母国のニュージーランドの競馬関係者からは「子どもをこちらで走らせてほしい」というオファーも届いたという。

 「(種付け相手には)ディープインパクトやゴールドシップを候補として考えていますし、(昨年の)ドバイワールドカップを勝ったアロゲートなどアメリカの種牡馬にも注目しています。白毛馬の夢を追いたいと思います」。南半球産白毛馬として、日本の競馬に新たな歴史をつくったカスタディーヴァ。その子どもたちにも注目していきたい。

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