国内外のG1を6勝、うちスプリントG1・5勝の最速馬ロードカナロアが12日、顕彰馬に選定された。中央競馬の発展に特に貢献があった馬をたたえる顕彰馬の18年度記者投票結果が発表され、82・1%の票を得た。33頭目。種牡馬としても昨年、ファーストシーズンリーディングサイアーを獲得し、アーモンドアイ(牝3、国枝)がG1を2勝するなど大活躍だ。

 香港スプリント2連覇など国内外でG1・6勝のロードカナロアが新たな称号を手にした。156票(82・1%)と圧倒的な得票で顕彰馬に選ばれた。(株)ロードホースクラブの中村伊三美代表は「大変うれしく思っております」。現役時を管理した安田隆師は「とても名誉なことで大変光栄に存じます」とコメントを発表した。

 33頭目の勲章で、99年タイキシャトルに次ぐ短距離馬の選出。国内では12、13年とスプリンターズSを連覇。13年には高松宮記念と安田記念の“2階級制覇”も達成した。また、安田隆師は「日本馬にとって凱旋門賞を勝つよりも難しいと言われていた香港スプリントで、表記された馬名『龍王』に恥じない圧倒的な強さを見せてくれました」と振り返った。2回目の香港スプリント(13年)は2着に5馬身差をつける圧勝で世界を驚かせ、日本史上最強とも評された。

 初めて選出対象となった15年は選定馬オルフェーヴルに次ぐ60・7%の得票率。ジェンティルドンナが選出された16年は同63・1%。昨年は選考基準にあと4票届かなかった。毎年得票率を上げながら、4年目にして勲章を手にした。

 種牡馬としても昨年、ファーストシーズンリーディングサイアーを獲得。アーモンドアイが牝馬2冠を達成するなど、すでに重賞4勝を挙げている。安田隆師は「父と同じように、産駒も素直でいい子が多いです」と評価した。産駒の活躍が、偉大な父の名声をさらに高めそうだ。【辻敦子】

 ◆選定基準 84年から制度化され、99年までは顕彰馬選考委員会の審議により選定。同年以降は報道関係者の投票で決まる。現在は記者クラブ経験通算10年以上、各専門紙代表3人による記名投票(最大4頭)で、投票者数の4分の3(75%)以上の票を得た馬が選定される。今年は97年4月1日~17年3月31日に中央競馬の競走馬登録を抹消した馬が対象。

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