<夏だ!!競馬だ!!>

 夏競馬恒例「夏だ!! 競馬だ!!」の第2弾は新人騎手特集です。夏といえば減量騎手が台頭する季節。栗東所属の川又賢治騎手(19=森)と富田暁騎手(20=木原)の「ルーキー対談」をお送りします。3月のデビューからはや4カ月。ともにJRA3勝ずつを挙げるここまでを振り返り、尊敬する師匠、先輩の話や、夏競馬にかける思いも語ってくれました。【取材・構成=柏山自夢】

 富田騎手 2人そろっての取材って初めてだね。

 川又騎手 何かと美浦の(同期生)3人が注目されてたもんなあ。みんな騎手か調教師の息子で。

 富田 あれ、ライバル心を燃やしてる?

 川又 いや、別に・・・(笑い)。もちろん騎手はみんながライバル。同期にもその意識は持ってるけど。

 富田 それに、今は自分の騎乗を反省することの方が多いしね。印象に残ってるレースはある?

 川又 グランセブルスの桃山S(1600万、ダート1900メートル、4月23日、京都=2着)がすごかった。準オープンで上がり3ハロン(36秒3)は最速。新幹線に乗ってるみたいだった。富田は?

 富田 2勝目のチェリーボンボン(3歳未勝利、ダート1800メートル、5月13日=京都)かな。前回の競馬(3着)で、早めに動くレースができればって手応えはつかんでいた。そのイメージ通りに乗れたし、ある意味、初勝利以上にうれしかった。

 川又 俺もセセリでの2勝目(1000万、ダート2000メートル、4月16日=阪神)はよく覚えてる。先行して、すべてがうまくいったなあ。これまでを振り返ると、もっと減量【※注】を生かさないと・・・って思うよね。それがあるから、いろんな厩舎の馬に乗せてもらえているんだし。

 富田 ほんとそう。自分はスタートで失敗したことも多いから。松若さんとか、スタートうまいよなあ。

 川又 自分とは2歳しか違わない。こうなりたい、っていう身近な目標だね。

 富田 そして、いつかは四位さんみたいに・・・。

 川又 ほんと四位さん、好きだよな(笑い)。

 富田 あのきれいでかっこいいフォーム。あこがれだよ。ダービー(スワーヴリチャード=2着)もかっこよかったなあ。あんな大舞台を沸かせられる、すごい人。勝ってほしかったなあ。四位さんには今、何から何まで教えてもらってる。「馬を大事にする」って心構えから、競馬の反省まで。最近は研究の大切さを言われる。「(自分が騎乗するレースの)他の馬の特徴とかも含めて、覚えることは多いぞ」って。

 川又 ダービー2勝ジョッキーだぞ。ぜいたくだなあ。

 富田 自分でもそう思う。ありがたいよね。ぜいたくと言えば、賢治も・・・。

 川又 森先生には感謝しかない。すごく貴重な経験をさせてもらってる。地方交流競走にもたくさん乗せてもらっているし、(デビュー前の)去年はドバイ遠征で調教も任せてくれた。ミルコ(M・デムーロ騎手)、モレイラと併せ馬をやったなんて、夢みたいじゃない? 

 富田 すごいなあ・・・。いつかそれをレースで再現したいよね。まずは四位さんの助言通り頑張って、レース展開が読めるようになるのが、この夏の目標かな。

 川又 新人賞に向けてもめどを立てたいな。森先生も「取れよ」と言ってくれているし、期待に応えたい。

 富田 賢治も自分も、この夏は中京と小倉での騎乗がメインだね。

 川又 2人でワンツー、決めたいな。

 【※注】 デビュー5年未満のJRA騎手には30勝以下で3キロ、50勝以下で2キロ、100勝以下で1キロの減量特典がある。ローカル3場の夏競馬期間は上位騎手も分散するため、減量騎手が毎年のように活躍。近年は特に1年目の騎手が夏に頭角を現しており、昨年は坂井騎手が10勝(6~9月の函館・札幌・新潟・福島・中京・小倉)。15年は鮫島駿騎手が9勝。14年には小崎騎手が15勝、松若騎手が13勝と夏競馬でブレークしている。

 ◆川又賢治(かわまた・けんじ)1997年(平9)11月19日、東京都生まれ。もともとは野球少年。中学の同級生だった坂井騎手の影響で騎手を目指す。14年4月に競馬学校入学。今年2月卒業、3月に栗東・森厩舎所属でデビュー。JRA通算139戦3勝(3日現在)。158・3センチ、44・9キロ。好きなスイーツはままどおる。出てみたい番組は情熱大陸。「自分、語るの好きなんで」。

 ◆富田暁(とみた・あかつき)1996年(平8)12月11日、茨城県生まれ。中学までサッカーひと筋。騎手が夢だった父の影響で競馬に触れる。14年4月に競馬学校入学。今年2月卒業、3月に栗東・木原厩舎所属でデビュー。JRA通算125戦3勝(3日現在)。164.5センチ、47.1キロ。好物はイタリアン。出てみたいテレビ番組はジャンクSPORTS。「ダウンタウンにツッコまれたい」。

 ◆JRA賞・最多勝利新人騎手 30勝以上を挙げた新人騎手のうち、最多勝の騎手が受賞する。30勝に達した騎手がいなかった場合は「該当者なし」となる。昨年は45勝で木幡巧也騎手、一昨年は39勝で鮫島克駿騎手が受賞。

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