<G1プレーバック:NHKマイルC>

 プレーバック日刊スポーツ! 過去のNHKマイルCを紙面で振り返ります。2007年は単勝17番人気ピンクカメオが制し、3連単973万9870円と空前の大波乱を呼びました。内田博幸騎手は悲願の中央G1初勝利。

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<NHKマイルC>◇2007年5月6日=東京◇G1◇芝1600メートル◇3歳◇出走18頭

 爆穴続きの春G1で、ついにJRA重賞史上最高配当が飛び出した。単勝17番人気ピンクカメオ(牝、国枝)が勝ち、1番人気ローレルゲレイロが2着。3着には最低人気ムラマサノヨートーが突っ込み、3連単は973万9870円と空前の大波乱を呼んだ。大井の内田博幸騎手(36)は、悲願の中央G1初勝利を達成。地方所属ジョッキーとして3人目の快挙と、愛馬の予想を上回る快走に驚きを隠せなかった。

 大外から、見慣れた勝負服がすっ飛んできた。あのディープインパクトと同じデザイン。誰もが目を疑った。18頭立てブービー人気のピンクカメオは、直線を向いて残り500メートルを切ったところで最後方という絶体絶命の位置。そこから1頭だけ違う脚色で内の馬を次々に抜き去る。最後にローレルゲレイロをかわしてゴールに飛び込んだ。G1は阪神JFで8着、前走桜花賞も14着と大敗。単勝76倍の人気薄も無理はない。3着が最低人気のムラマサノヨートー。3連単は大台まであと1歩の973万馬券という、重賞史上最高の大穴に場内はどよめいた。

 厩舎サイドでさえ苦戦を覚悟していた。国枝師は裏開催の新潟の方に出向いて不在。レース後の記者会見には、代役の佐藤助手が応じる異例の事態となった。同助手は「調教師はマイネルシーガルの方を見ていたようです。でも、いい脚だったなって喜んでいました」と、携帯電話の向こうの様子を伝えた。

 金子真人オーナーの強い要望がなければ、ピンクカメオはオークスに直行するはずだった。オーナーにとってNHKマイルCは、クロフネとキングカメハメハで2勝した相性のいいレース。ピンクカメオが同コースの安田記念を勝ったブラックホークの妹であることも加味して、ローテーションに注文を付けた。「どうしても使ってくれと国枝さんに頼んだ。パドックでみんなに、今までで一番いいと言っていたんだよ。体が絞れて、バタバタしていなかった。自信ありました。まさか勝つまでは、と思ってワイドばかり買ったけれど、単勝は買いました」。史上に残る大波乱の裏にはオーナーの見事な采配があった。

※記録と表記は当時のもの

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