【シャンティイ(フランス)29日=木南友輔】凱旋門賞(G1、芝2400メートル=10月2日)に出走する16頭が確定した。日本馬初の栄冠を目指すマカヒキ(牡3、友道)にとって鍵となるのは、史上初の舞台となるシャンティイ競馬場。多くの有名厩舎が拠点とする競馬の街の競馬場を「番記者」木南友輔が歩いた。芝は? 高低差は? そこから浮上してくる馬は・・・。枠順と騎手は今日30日に決定する。

 昨年までのロンシャン競馬場、起伏の激しいイギリスのアスコットやエプソム、アイルランドのカラ、欧州の代表的な競馬場を歩いた比較で言わせてもらうと、シャンティイは馬にとってかなり優しい。

 まず芝をチェックしたが、写真を見てもらえば伝わると思う。きれいに生えそろっている。平らに整地されているし、踏みしめた感触から、路盤もしっかりしている。触って確かめると芝の密度は濃いが、短めにカットされ、絡み付く感じはあまり受けなかった。

 マラン・グランメゾン場長補佐 芝は7月にまいたイングリッシュレギュラー種が100%。毎日の管理で芝丈8~10センチを維持しています。水曜午後に6ミリの散水をしました。仮柵は内ラチから12メートル。凱旋門賞前日の最終レース終了後に取り外されます。

 土曜にシャンティイ入りしてから、何度も確認しているが、何度見ても「芝が短い」という印象は変わらない。レース当日まで天候は安定しているので、おそらくパンパンの馬場で競馬をすることになる。マカヒキもニエル賞で経験している芝なので、自身のパフォーマンスを出せるはずだ。

 2400メートルのスタート地点から飛び出した馬たちは物見やぐらの前で左に進路をとり、向正面へ。緩やかに描かれた右回りのカーブはわずかな上り。名物の大厩舎前を通過すると、唯一、トリッキーな最終コーナーが待ち受ける。イメージは中山のバンケットをものすごく浅くしたものだ。一気に右へ下り、底辺からゴールまで坂を駆け上がる。

 マラン・グランメゾン場長補佐 コーナーの一番低いところからゴールまでの高低差は10メートルあります。

 以前、ロンシャンを歩いたことがある。スタートの風車から向正面にかけて上り、頂上からはフォルスストレート(偽りの直線)へ向け、下り続ける。「このダラダラした長い下りは、レース後半に響いてきそう」という感想だった。人間で例えれば、長い下り坂を歩いた後は、平らな道も上り坂に感じる。スタミナを要求されるのがロンシャンの最後の直線だった。

 シャンティイはコースの外ラチ沿いを1周したが、まったくきつい印象はなかった。高低差自体はロンシャンとほぼ同じなのだが、その説明に疑問を感じるほどで、最後の坂も印象に残らない。中山と東京を走っていれば、まず大丈夫だ。

 接戦になったときに勝敗を分けるのが、小回りな最終コーナーと仮柵だと思う。わずかに下りと上りがあるコーナーは非常にタイト。フランス競馬はスローで馬群が固まる。ブドー騎手(今年シャンティイで最多の33勝をマーク)も言っていたが、外のポジションになってしまったとき、道中で馬群の内に潜り込むことはほぼ不可能だ。仮柵が外されれば、ロスなく走れる内に絶好のコンディションの馬場が出現する。包まれるリスクはあるが、ここを走る馬が絶対に有利だ。好位を進む実力馬ポストポンド、ニューベイ、ハーザンドが内に入れば・・・。金曜に決まる枠順は絶対に見逃せない。

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