<スプリンターズS>◇4日=中山◇G1◇芝1200メートル◇3歳上◇出走15頭

 ストレイト勝負で大混戦を制した。戸崎圭太騎手(35)の手綱さばきで、ストレイトガール(牝6、藤原英)が直線、わずかな間隙(かんげき)を突いて競り勝った。これまで2着1回、3着2回のスプリントG1で悲願のV。ヴィクトリアMと合わせ、史上7頭目のスプリント&マイルG1ウイナーとなった。今年で引退の予定で、12月13日の香港スプリント(G1、芝1200メートル、シャティン)でラストランを迎える。

 最後の直線。先行勢が激しく争うわずかな隙間を、鞍上は逃さなかった。まさに人馬一体。戸崎騎手のアクションに反応したストレイトガールが、その空間を鋭く突く。上がり33秒1の脚で一瞬で突き抜け、悲願のゴールを駆け抜けた。

 スタート直後、横の馬と接触するアクシデントがあった。しかし、戸崎騎手はひるまない。「もう少し前でスムーズな競馬をと思っていたけど、直線もいい雰囲気だったし、自信を持って構えていた」。前の競り合いをながめるように中団待機。ストレイト(直線)勝負にかけた判断が、最高の結果をもたらした。

 ヴィクトリアMでG1を制したが、スプリントG1こそ悲願だった。これまで海外を含め、4戦して【0 1 2 1】。わずかに届かなかったタイトルに挑む最終年。陣営も執念をこめて、この日を迎えた。「去年は新潟(2着)だったけど、中山の方が絶対合うと思っていた。もう6歳牝馬になってしまったが、何とか頑張ってくれた。長年使ってじっくり仕上げ、作り上げてきた馬でG1を取れるのは幸せ」と喜びをかみしめた藤原英師は、1番人気での勝利と聞かされ「え!? 1番人気か。G1で1番人気で勝つのが開業当初からの目標だった。まず1つの目標を達成できた」と声を高めた。

 今年で引退の予定で、日本でのラストを最高の形で飾った。有終の美を飾りたいのが、昨年3着だった香港スプリント。「香港のスプリントは強いから“なでしこ”という感じで挑戦して負かしたい」と師は世界のスプリント女王へ意欲を燃やす。戸崎騎手も「まだまだ若さがあふれていて力があるので」と期待をこめた。

 史上7頭目のスプリント&マイルG1制覇。短距離界の名馬に仲間入りを果たし、最後の戦いに臨む。【辻敦子】

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