<スプリングS>◇22日=中山◇G2◇芝1800メートル◇3歳◇出走12頭◇3着まで皐月賞優先出走権

 サブちゃん祭りだ! 歌手の北島三郎が馬主の5番人気キタサンブラック(清水久)が、無傷の3連勝。2番手から直線入り口で先頭に立ち、1番人気リアルスティール(矢作)の猛追を首差しのいだ。勝ちタイムは1分49秒1。ライバルを退け、皐月賞(G1、芝2000メートル、4月19日=中山)の有力候補に浮上。サブちゃんは6回目の挑戦で悲願のクラシック制覇を狙う。

 こぶしの効いたサブちゃんの声援に応え、キタサンブラックが躍動した。離れた2番手で折り合い、直線入り口で早め先頭に立つ横綱競馬。世代最強と評判のリアルスティール、2歳王者ダノンプラチナの猛追を振り切る値千金の白星だ。北村宏騎手が「直線でハトがとまってて物見はしてたけど、自分のリズムを崩さず競馬できました」と振り返ったように、突発的な状況の変化にも動じないタフな精神力を見せつけた。清水久師も「イレ込まないですからね」と目を細めた。表彰式はサブちゃんコールに包まれた。「サブちゃんおめでとう」「ダービー絶対勝てるよ」。声援が飛ぶたびに「ありがとう!」と手を振るサービス精神。何よりファンを大切にする大御所だが、勝利に興奮を隠しきれない。「優秀な馬ばかりいる中で勝たせてもらって。気分いいですな。人さまの前じゃあがらないけど、階段をどういうふうに上がってきたのか忘れたよ」と豪快に笑った。

 1月31日デビューの遅れてきた大器。わずか2カ月の間に新馬、500万、重賞をピンポイントで射止め、皐月賞の出走権を得た。師は「まだまだ実が入ってないこともあって、無理せず使ってきたが、それが良かった」。母の父がサクラバクシンオーで、距離が不安視されるが、「体と身のこなしは中距離タイプ」と不安を一掃した。

 4頭の重賞勝ち馬を退け、主役の一角として皐月賞へ臨む。サブちゃんは早くも来場を宣言。紅白歌合戦に続き、約46年間で4578回も重ねた座長公演も卒業した大御所にとって残る悲願が、43年で158頭出走させて未達成のJRAクラシック制覇。自ら北海道に足を運び、「スターの顔をしてる」と惚れ込み、購入した愛馬で夢を実現する。「勝ったら歌っちゃうよ。皆さんの拍手をもらってね」。春の中山でサブちゃんが大ヒット曲「まつり」を熱唱するシーンも夢ではない。【山田準】

 ◆サブちゃんのJRAクラシック挑戦 95年にキタサンサイレンスで桜花賞(9着)、オークス(17着)に挑戦したのが最初。97年にキタサンフドーで皐月賞(14着)、01年にキタサンチャンネルでダービー(16着)、09年にキタサンチーフで菊花賞(10着)に出走。キタサンブラックが皐月賞に出走すれば5頭目で6回目の挑戦になる。ちなみにその他のG1は朝日杯3歳S、NHKマイルC(2回)、阪神JFに計4回出走している。

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