<目黒記念>◇31日=東京◇G2◇芝2500メートル◇4歳上◇出走18頭
中長距離界に新星誕生だ。横山典弘騎手(52=フリー)騎乗の1番人気キングオブコージ(牡4、安田翔)が直線抜け出し、1勝クラスから一気の4連勝で重賞初制覇を飾った。勝ちタイムは2分29秒6。
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キングオブコージと横山典騎手は、後方に構えて折り合いに専念した。直線で進路が開くとためた末脚が爆発。一気に抜け出すと、2着アイスバブルの差し脚を半馬身振り切った。年明けからの3連勝は先行策だったが、一転して差し脚を生かす競馬。新味を引き出した鞍上は「勝てて良かった。少しずつ良くなっているし、馬も応えてくれた。オープンをいきなり勝てたし、(仕上げてくれた)調教師も大したもの」と話した。
安田翔師にとっては、助手時代に担当したロードカナロアの産駒での初の重賞勝ち。「体つきは違うけど、競馬に行くまでの雰囲気や性格はカナロアによく似ていますね。昇級でG2メンバー相手に結果を出せたし、力を付けているのを再確認できた。ただ今後は(定量戦でも)対応できるようにまだまだ経験が必要」。期待の高さゆえ、今後の細かな改善点も指摘した。
ここで賞金を加算できたことで、今後の選択肢は広がった。次走は未定だが「素直な性格なので距離に対応できていると思う。(今後の路線は)まだ決め付けなくていい」と、距離の融通性を感じている。まだまだ連勝は止まらない。【井上力心】
キングオブコージ▽父 ロードカナロア▽母 ファイノメナ(ガリレオ)▽牡4▽馬主 増田和啓▽調教師 安田翔伍(栗東)▽生産者 (有)社台コーポレーション白老ファーム(北海道新冠町)▽戦績13戦5勝▽総収得賞金 1億1035万5000円▽馬名の由来 ナンバーワン+人名より
[2020年06月01日 07時00分]