スポーツ7紙の記者が選んだ、最強ダービー馬 ~蘇るHEROの記憶~

5月29日に第89回日本ダービーが東京競馬場で行われる。「HERO IS COMING ~蘇るHEROの記憶~」として、スポーツ7紙(日刊スポーツ、サンケイスポーツ、スポーツ報知、スポーツニッポン、東京中日スポーツ、デイリースポーツ、東京スポーツ)合同企画「記者が選んだ最強ダービー馬」を実施した。各スポーツ紙の競馬記者にアンケートをとりランキングを作成。“最強”に選ばれた馬は-。

第1位(18票)ディープインパクト=2005年

ディープインパクト(2005年5月29日撮影)
ディープインパクト(2005年5月29日撮影)

直線の末脚は誰が見ても素晴らしいが、自分はそこまでの過程にいつも震えた。3~4角の外々を持ったままで、他馬が止まっているかのように抜群の手応えで上がっていく姿。直線までに勝ちを確信できるのがディープインパクトだった。(日刊スポーツ 奥田隼人)

“飛ぶ”と称された言葉通り、軽やかで、全てをのみ込むような末脚は見るもの全てを魅了していた。地響きのような歓声に鳥肌が立ったのが忘れられない。(デイリースポーツ 大西修平)

王者としての風格、万人に愛されるスターホースの資質をすべて備えていた。種牡馬としても圧倒的な成績を残している。死してなお影響を残すディープこそが最強にふさわしい。(東京スポーツ 垰野忠彦)

第2位(7票)キングカメハメハ=2004年

キングカメハメハ(2004年5月30日撮影)
キングカメハメハ(2004年5月30日撮影)

史上初のNHKマイルC→日本ダービーの変則2冠達成はもちろん快挙に違いない。そのレースぶりも鮮烈で、暴力的な強さを見せつけた一戦だった。(東京スポーツ 後藤俊輔)

先行馬が続々と脱落していくサバイバルレース。そんな中を自ら早めに動いて2着ハーツクライに1馬身半差の完勝。勝ちタイムも従来のレースレコードを約2秒更新する破格のもの。まさに“大王”の名にふさわしい最強の勝ちっぷり。(サンケイスポーツ 漆山貴禎)

早々と先頭に躍り出て他を圧倒した絶対能力に感動した。負かした相手がハーツクライ、ダイワメジャーなど種牡馬として活躍している超黄金世代だった点でも意義が深い。(スポーツニッポン 小田哲也)

第3位(4票)ナリタブライアン=1994年

ナリタブライアン(1994年5月29日撮影)
ナリタブライアン(1994年5月29日撮影)

シャドーロールの怪物ナリタブライアンの圧倒的な強さに凄くインパクトを受けた。馬場の大外を回りながらどんどんリードを広げ沈み込むようなきれいなフォームに見とれた。(日刊スポーツ 井上力心)

強過ぎてため息が出た記憶がある。4角手前から馬群の外を回ってスパートをかけ、直線でも馬場の外を通って突き抜けて5馬身差の圧勝だった。(デイリースポーツ 小林正明)

この馬の前後に無敗でダービーを制した馬は何頭かいた。だが競馬を見ていて「破壊力」だとか、「凄み」といった言葉を思い起こさせたのはこの馬だけ。どことなく無骨な雰囲気の南井騎手とのコンビも相性ぴったりだった。(スポーツニッポン 鈴木智憲)

第4位(3票)トウカイテイオー=1991年

トウカイテイオー(1991年5月26日撮影)
トウカイテイオー(1991年5月26日撮影)

レースを見守るファンの立場を考えると、最も安心して見ることができたダービー馬ではないだろうか。まったく危なげなく、不利を受ける不安もなく、事もなげに勝った姿は「史上最強」にふさわしい。(日刊スポーツ 木村有三)

個人的な思い出込みで評価するなら、まず負けないと思っていた2着レオダーバンを子ども扱いしたテイオーが最強ということになる。(サンケイスポーツ 内海裕介)

直線で飛ぶように伸びて3馬身差の圧勝劇を演じた。つなぎが柔らかく飛ぶように走るその姿に心が震えたのを今でも覚えている。身震いにも似たあの感覚を味わったのはそのダービーだけ。間違いなく最強だった。(スポーツ報知 松末守司)

第4位(3票)オルフェーヴル=2011年

オルフェーヴル(2011年5月29日撮影)
オルフェーヴル(2011年5月29日撮影)

力強く駆ける姿はとても自由でカッコよく、過去にも先にもあんな馬は出てこないと思った。東日本大震災で沈んだ気持ちになっていた日本に希望を与えた走りは、暗闇に一筋の光が差したようだった。(サンケイスポーツ 増本隆一朗)

粗削りながら、能力を出し切ったときの爆発力は間違いなく歴代の名馬でも最強クラス。雨中の極悪不良馬場での開催で、日本ダービー史上でも1、2を争うほどタフ。各馬が死力を尽くした一戦を制した。(サンケイスポーツ 斉藤弘樹)

皐月賞を3馬身差で快勝。迎えた不良馬場のダービー。直線で馬群に囲まれるシーンも、抜群の勝負根性を発揮した。オルフェーヴルという名の怪物が誕生した。(東京中日スポーツ 酒井賢一)

第4位(3票)シンボリルドルフ=1984年

シンボリルドルフ(1984年5月27日撮影)
シンボリルドルフ(1984年5月27日撮影)

史上初となる無敗での三冠馬。数々の称号を持つシンボリルドルフは、皇帝の名にふさわしい孤高の存在だ。(東京中日スポーツ 山田数夫)

最後の直線で前を行く馬がスタミナ切れする中、外から軽やかな脚取りで上がってくる異次元の強さ。デビューから6連勝でのダービー制覇は圧巻。その後も連勝を8まで伸ばして3冠を達成。競走成績を眺めたときにズラリと並ぶ1着は素晴らしい。(スポーツ報知 恩田 諭)

「向正面で促しても“まだ早いよ”って全く反応しない。ところが、直線に入ると“さあ、行こうぜ”って自分から動いたんだ」と主戦・岡部騎手は振り返る。名手にダービーの勝ち方まで教えた史上最強馬だった。(スポーツニッポン 梅崎晴光)

第4位(3票)ドゥラメンテ=2015年

ドゥラメンテ(2015年5月31日撮影)
ドゥラメンテ(2015年5月31日撮影)

粗削りだが、切れ味ではこの馬に勝るものはない。勝ち時計も父キングカメハメハが持っていた当時のレースレコードを0秒1上回る2分23秒2と優秀。ケガさえなければ、と思わせる底知れない魅力もあった。(東京中日スポーツ 関俊彦)

負かした相手がキタサンブラック、サトノクラウン、リアルスティールなど、名馬が揃った。それを一瞬でかわし去った末脚は鳥肌モノ。(デイリースポーツ 山本裕貴)

この年のダービーは後に海外を含むG1馬が3頭も出走しておりレベルが高い世代。祖母エアグルーヴ、母アドマイヤグルーヴと続く優秀な牝系から誕生した牡馬の最高傑作こそ最強ダービー馬にふさわしい。(スポーツ報知 西山智昭)

8位以下のランキング

第8位(2票)

タニノギムレット

ウオッカ

ミホノブルボン

コントレイル

第12位(1票)

スペシャルウィーク

キズナ

カブラヤオー

マカヒキ

ダイナガリバー

ヒカルイマイ

シャフリヤール

タニノムーティエ

レイデオロ

(順不同)

 [2022年05月23日 12時24分]

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