ミックファイア圧勝で2冠! 羽田盃に続き6馬身差で史上3頭目の無敗制覇/東京ダービー

2番手から抜け出し東京ダービーを制したミックファイアと御神本訓史騎手
2番手から抜け出し東京ダービーを制したミックファイアと御神本訓史騎手

<東京ダービー>◇7日=大井◇S1◇ダート2000メートル◇3歳◇出走15頭◇1着賞金5000万円◇1~2着馬にジャパンダートダービーの優先出走権

南関東限定での最後の年に19年ぶり史上3頭目の無敗のダービー馬が誕生した。

デビュー5連勝で制したのは1番人気に推された大井のミックファイア(牡、渡辺和)。6馬身差の圧勝で羽田盃に続く2冠を達成した。勝ちタイムの2分4秒8はレースレコード。御神本訓史騎手(41)、渡辺和雄調教師(51)ともに東京ダービー初制覇となった。

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末恐ろしい圧勝だ。逃げたボヌールバローズの2番手を抑え切れないほどの手応えで追走。緩い流れを我慢すると、3コーナーで直後にヒーローコールが追い上げて来ても動じない。直線に入ると独走状態。羽田盃に続いてライバルに6馬身もの大差をつけた。御神本騎手は「手応えもよく、弾け方もすごかったけど、ダービーは何があるか分からない。最後までしっかり追いました」。2冠がいずれもレースレコード。怪物級の走りで連勝した。

クラシックを意識させたデビュー3連勝から一転、まさかの裂蹄で3歳初戦が1冠目の羽田盃になった。じっくり待ってゴーサインを出した渡辺和師もレースレコードでの圧勝までは想像できなかったのだろう。レース後は「びっくり」の連続だった。「一気に立場が逆転したので」と緊張の中で迎えた2冠目。豪雨の影響で最終追い切りの馬場入りが昼になるなどのトラブルもあったが、心配していた爪の無事を確認。万全の態勢で本番に臨んだ。

晴れて東京ダービージョッキーとなった鞍上は「南関同士でやる最後のダービー。また人気を背負ってのダービーで、思うものがたくさんあった。勝つことができてホッとしたのと、非常にうれしく思います」。ウイニングランでファンと喜びを分かち合った。

師は「これだけの馬なので当然、馬の体調が第一ですが、今日のレースを見たら、ぜひ行ってくれと思うファンのみなさんも多いと思うので、その舞台までたどり着かせてあげるのが次の目標です」。次走は7月12日大井のジャパンダートダービー(Jpn1、2000メートル)。01年トーシンブリザード以来の無敗での3冠を目指す。【牛山基康】

◆ミックファイア▽父 シニスターミニスター▽母 マリアージュ(ブライアンズタイム)▽牡3▽馬主 星加浩一▽調教師 渡辺和雄(大井)▽生産者 高橋ファーム(北海道新ひだか町)▽戦績 5戦5勝▽総収得賞金 9250万円▽主な勝ち鞍 23年羽田盃(S1)▽馬名の由来 人名より+火の玉

●勝負服

<ヒーローコール=2着>森騎手 ペースが遅いと思って早めにつかまえにいった。相手をほめるしかないですね。

<ナンセイホワイト=3着>笹川騎手 いい競馬ができて悔いはない。自厩舎で挑めて感慨深いです。まだ先々の馬。

<サベージ=4着>石崎騎手 ペースが遅かったけど、その中で折り合いはついた方。さばくのに何頭かいて最初は苦労した。普通のこの馬の伸び脚なら2着は欲しかったですね。

<オピニオンリーダー=5着>矢野騎手 器用に走っているし、この馬のいいところは出せた。今後に期待したいですね。

 [2023年06月07日 21時47分]

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