3歳ダート3冠レース体系発表 24年からスタート すべてにトライアルレースを設定

3歳ダート三冠路線における中央所属馬の出走決定方法
3歳ダート三冠路線における中央所属馬の出走決定方法

JRA、NAR(地方競馬全国協会)、地方競馬の各主催者が28日、都内で「全日本的なダート競走の体系整備」について記者会見を行った。24年に始まるダート3冠路線の詳細に加え、全国的にその他の重賞路線も整備することを発表した。2歳戦は23年から、3歳以上は24年から適用される。また地方競馬の全ての重賞で国際格付けを目指すことを表明。28年から段階的に「Jpn」の表記使用を取りやめ、33年までに国際化を完了する方針を明かした。

中央所属馬がダート3冠戦に向かう道筋として、全てにトライアルレースが設定される。1冠目の羽田盃(Jpn1、1800メートル、1着賞金5000万円)は雲取賞、京浜盃が前哨戦(それぞれ5着以内の上位2頭に優先出走権)となり、そのステップレースとしてブルーバードCもJpn3に格上げされる。東京ダービー(Jpn1、2000メートル、1着賞金1億円)は、羽田盃上位3頭(5着以内)に加え、実施時期・条件が変更されるJRAのユニコーンS上位1頭(2着以内)が優先出走権を手にする。

3冠最終戦はジャパンダートクラシック(Jpn1、2000メートル、1着賞金7000万円)。従来のジャパンダートダービーを7月開催から10月上旬にスライドし、改称される。JRAのレパードS、盛岡の不来方賞の1着馬に優先出走権が与えられる。3冠達成ボーナスは8000万円。中央所属馬は地方の各トライアルレースにも出走頭数制限が設けられる。

その他の重賞も世代、カテゴリーごとの路線を明確化するために、見直しが行われる。NARの相川貴志参与は「各カテゴリーで優れたダート適性馬を埋もれさせることなく、その適性に応じて能力を発揮し評価を得る舞台をしっかりつくるという問題意識から、全日本的な視点でダート競走の体系整備をすることとしました」と経緯を説明した。中距離の大レースが毎年11月から短期間で続くことを考慮し、毎年1月下旬に行われる川崎記念を4月に移設。さきたま杯を上半期の古馬短距離戦を締める一戦とすべくJpn2からJpn1へと昇格し実施時期を6月中旬にスライドさせる。実施条件の変更を伴う主なレースは以下の通り。

◆北海道スプリントC(Jpn3、1200メートル) 3歳以上から3歳限定戦に。

◆TCK女王盃(Jpn3) 大井から園田へ移設。実施時期が1月中旬から4月に移り、兵庫女王盃に改称。距離は1870メートル。

◆マリーンC(Jpn3) 3歳限定戦となり、4月上旬の実施時期が9月下旬に移る。距離は1600メートルから1800メートルへ。

 [2022年11月29日 09時48分 紙面から]

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