メイケイエール“繊細さん”卒業 非凡な潜在力で勝利狙う/シルクロードS
日曜の中京ではスプリント重賞のシルクロードS(G3、芝1200メートル、30日)が行われる。同舞台のG1・高松宮記念(3月27日)へ向けても、ポイントになるレース。ここで4歳初戦を迎えるのが、進化したメイケイエール(牝、武英)だ。繊細な面のあった馬だが、心身ともに成長。非凡なポテンシャルを発揮して勝利を狙う。
快速牝馬メイケイエールが、課題を乗り越えて飛躍を狙っている。昨年までは牝馬らしい繊細さがあって、カイ食いが悪くなったり、物事に対して敏感になりすぎる面があった。だが、4歳を迎えて少しずつ“大人”へと進化してきた。
「去年は放牧から帰ってきた後、しばらくはエサに見向きもしなくなる時期があり体重が落ちた。それが今回は体重を維持できた」と吉田助手。現在の体重は480キロと前走時より10キロ増。「放牧から帰ってくるたび良くなっている。今は首回りがたくましくなった」と成長を感じている。
昨秋の前走スプリンターズSは4着。それまで同様に前半から行きたがったが、初タッグの池添騎手が必死になだめて外から進出。内を通った馬が上位に入る中、直線でも外からしぶとく伸びてきた。3歳牝馬としては上々の走りを見せ、あらためて非凡なポテンシャルを示した。
「今回も前半、どれだけ我慢できるかが鍵」と武英師。レースが始まるまで分からない部分は確かにあるが、心身ともにたくましくなっているのは明らかだ。池添騎手とのコンビも2度目で上積みを見込める。混戦と言われる今年のスプリント戦線で、頭ひとつ抜けた存在となる可能性はある。【岡本光男】