マテラスカイ、米国勢にひと泡を/コラム
米国競馬の祭典、ブリーダーズC(以下BC)が11月1日、2日(日本時間同2、3日)にカリフォルニア州サンタアニタパーク競馬場で行われます。
開催初日は2歳重賞だけを集めた「フューチャーズスターズフライデー」(未来のスターたちの金曜日)。翌日の「チャンピオンシップサタデー」は米国最強馬を決めるBCクラシック(ダート2000メートル)を大トリに9つのG1競走が立て続けに行われます。
マテラスカイ(牡5、森)が出走するBCスプリント(ダート1200メートル)は10頭立て。武豊騎手とのコンビで大外枠になりました。モーニングライン(前売り予想オッズ)は単勝31倍と軽視されていますが、2着だったドバイゴールデンシャヒーン(ダート1200メートル)では、このレースで2番人気タイのインペリアルヒント(3着)に先着しています。馬券の狙いどころですが、今回は日本での馬券発売はなし。米国勢にひと泡吹かせる大駆けを期待しましょう。
マテラスカイに帯同した同馬主、同厩舎のフルフラット(牡2)は金曜日のジュベナイル(ダート1700メートル)に出走します。9頭立ての8番枠で、こちらも鞍上は武豊騎手です。
昨年、エネイブルが勝ったBCターフ(芝2400メートル)の本命は地元のブリックスアンドモルタル(牡5)です。G1・4勝を含む6連勝中。8月に社台ファーム吉田照哉氏が購入し、引退後は日本で種牡馬入りすることが決まっています。
対抗候補の筆頭は欧州からやってくる英ダービー馬のアンソニーヴァンダイク(牡3)。英ダービー馬がこのレースに勝てば、02年ハイシャパラル以来、史上2頭目の快挙となります。メインのBCクラシックは11頭立て。G1・4勝のマッキンジー(牡4)、3歳代表のコードオブオナー(牡)、それに前走でコードオブオナーと一騎打ちを演じたヴィーノロッソ(牡4)の3頭が人気です。しかし復調急がうわさされる日本産馬ヨシダ(牡5)の走りにも注目したいと思います。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)