コックスP、リスグラシュー“格上”の存在/コラム

コックスプレートの枠順が決まり、日本馬クルーガーはT・ベリー騎手で9番枠、D・レーン騎手のリスグラシューは15番枠です。

初コンビとなったレーン騎手で臨んだ宝塚記念で、イメージを覆す2番手からの競馬をして完勝したリスグラシューはここでは格上の存在。柔軟な脚質が外枠の不利をカバーしてくれそうです。

クルーガーは格では見劣りますが、オーストラリアで過去2走して最強馬ウィンクスの引退戦となったクイーンエリザベスS(G1、芝2000メートル)で2着に善戦。これを物差しにすれば侮れない存在に浮上します。

左回りのムーニーバレー競馬場は直線が約170メートルしかないトリッキーなコース。15年から4連覇のウィンクスはケタ違いの末脚が武器でしたが、このレースでは短い直線を意識して最終コーナーからスピードを上げ、直線入り口では先頭に立つ競馬をしていました。

ブックメーカーによる前売り1番人気はリスグラシュー。先週のコーフィールドCでメールドグラースを勝利に導いた鞍上の手腕も人気に拍車をかけています。2番人気は16戦11勝の地元ミスティックジャーニー(牝4)。南半球生まれの3歳馬で負担重量が49・5キロと恵まれるキャステルヴェキオがダークホースの筆頭に挙げられ、クルーガーは5、6番手の評価です。

この他にもA・オブライエン厩舎からオーストラリアに移籍して最初のレースとなったコーフィールドS(G1、芝2000メートル)を制したケープオブグッドホープ(牡3)、同厩舎からは愛チャンピオンSでマジカルの2着だったマジックワンド(牝4)がR・ムーア騎手で参戦。中間の鼻出血で出走が危ぶまれたものの再審査を通過したアヴィリオス(せん5)、それにウィンクスと同じC・ウォーラー厩舎、ボウマン騎手の黄金コンビによるキングズウィルドリーム(せん5)など伏兵も多数。油断のならない顔ぶれを相手に日本馬の走りが注目されます。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)

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