欧州4戦目のディアドラに悩ましい雨模様/コラム

欧州を転戦中のディアドラ(牝5、橋田)が登録している英チャンピオンS(G1)が19日(日本時間同日深夜)、アスコット競馬場の芝1990メートルを舞台に行われます。現地の天候はこの時期特有のぐずつき気味。レース当日まではシャワー程度の雨にとどまるという予報ですが、競馬場側は馬場が悪化した場合に備えて本馬場の内側にある障害用コースへの変更も想定しているようです。

ディアドラは8月のナッソーS(G1)を勝ち、今回が欧州4戦目。前走の愛チャンピオンS(G1)では狙っていたインが開かずマジカルの4着でしたが、勝ち馬との差は3馬身弱。直線で大外に持ち出したロスがなければと悔やまれたレースでした。馬場の違いはありますが、重馬場で一気に差しきった一昨年の秋華賞を見ると、現地表記でやや重にあたる「Good to Yielding」くらいまでなら我慢してくれそうな感じもします。巻き返しの余地が十分なだけに、陣営にとっては悩ましい状況が続きそうです。

現時点での出走予定馬は12頭。人気は凱旋門賞から中1週で臨むマジカルとジャパン。不良馬場で行われた8月10日のローズオブランカスターS(G3、芝2100メートル)を差し切ったアデイブ(せん5)の3頭が1番人気を争い、フランスで牝馬限定のジャンロマネ賞(G1、芝2000メートル)に勝ったコロネットが4番人気。ブックメーカーはディアドラを単勝11倍から18倍のダークホースとして取り扱っています。

英チャンピオンSがアスコット競馬場に移った11年以降、延べ8頭の勝ち馬はすべて凱旋門賞不出走馬。11年に優勝したせん馬のシリュスデゼーグルを除く7頭は前走から1カ月以上の間隔を空けています。ディアドラに騎乗するマーフィー騎手も前走の轍(てつ)は踏まないはず。ナッソーSと同様、日本で馬券発売がないことが惜しまれます。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)

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