地元パートン騎手「タフなレース」/香港QE2世C
【香港25日=木村有三】香港チャンピオンズデーの枠順抽選会が行われた。クイーンエリザベス2世C(G1、芝2000メートル)で、そろって内めの好枠に入った日本馬3頭の前に、香港No.1ジョッキーのザカリー・パートン騎手(36)が立ちはだかる。現在、香港リーディング1位。15年高松宮記念をエアロヴェロシティで制すなど日本でも実績を残す名手は、今季の香港でも107勝。2位ティータンに38勝差、3位モレイラに51勝差をつけ、リーディングを独走している。
3連勝中で地元香港のV候補筆頭のパートナー、エグザルタント(せん5、A・クルーズ)は中央の6番枠に入った。昨年の香港ヴァーズでリスグラシューを振り切りG1初制覇。今年も初戦のG3を快勝し、前走・香港ゴールドCでG1・2勝目を挙げた。G1の2勝はともに4角先頭の積極策。その成長ぶりに目を細める鞍上は「昨シーズンより調子が上がって、パワーもついている。どんな競馬もできるようになっている。もし、ペースがスローになるようなら前で競馬をしたい」。豊富なスタミナを武器に、再び早め先頭をイメージする。
チェアマンズスプリントには有力馬ミスタースタニングで、チャンピオンズマイルには「世界一マイラー」ビューティージェネレーションで挑む。“3連勝”も狙えるラインアップで、そのトリとなるのが、クイーンエリザベス2世Cのエグザルタント。「今後は宝塚記念も視野に入れている」とクルーズ師が話すように、人馬にとっても将来を左右する重要な一戦。「日本馬もとても強い。非常にタフなレースになると思う」。名手は気を引き締め、香港No.1ジョッキーの手綱さばきを披露する。