グランアレグリア38年ぶり牝馬V自信/朝日杯FS

<朝日杯FS:追い切り>

グランアレグリアは、前半から走る気を見せた。ウッドコースの5ハロン標識では2馬身前にトレクァルティスタ(古馬1600万)を置いたが、3角では我慢しきれず内から馬体を並べるまでに接近。藤沢和師が「張り切っている」と話した通りの行きっぷり。しばらく併走を続けて、直線は内から馬なりのまま加速。ゴール地点では1馬身半先着した。

スタート直前に右後肢を落鉄。鉄を外すのに3、4分の時間を要したが、まったく動じた様子はない。2歳牝馬にしては肝が据わっている。手綱を取ったルメール騎手も「自分から動いていった。少し掛かったけど、この馬らしい。手前を替えていたし、バランスも良かった。コンディションはいいね」と、仕上がりに太鼓判を押す。

前走は変則日程のため追い切りが月曜となり、調整に微妙なズレが生じた。それでも楽勝したが、今回は日→水に時計を出すいつものルーティンで、きっちり乗り込んだ。全体の時計は5ハロン69秒2-53秒0-39秒2-13秒0と軽めだが、藤沢和師は「秋1回使った分、調整が楽だった。もうひとつ上の出来でいける。阪神コースで牡馬相手とハンデはあるが、この馬も能力は高い」と万全の態勢を強調した。

サウジアラビアRCは出遅れに加え、掛かって一気に2番手まで進出。スピードのコントロールが難しいタイプだが、ルメール騎手は「スローペースだったから。マイペースなら掛からない。馬の後ろでリラックスして走れば、いい瞬発力が使えると思う」と気にしていない。38年ぶりの牝馬戴冠へ態勢は整った。【水島晴之】

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