水島晴之「G1の鍵 その一瞬」

【オークス】スタミナ自慢パーソナルハイ距離適性重視/水島コラム

今年のオークスは距離適性がものを言う。一昨年のデアリングタクトのような傑出馬不在で、桜花賞の着順をうのみにはできない。水島晴之「G1の鍵 その一瞬」は、フローラS2着パーソナルハイ(矢作)に注目した。2000メートルで【1200】とスタミナがあり、逃げ、差し自在の脚質も魅力。不利があった桜花賞で0秒2差なら2400メートルで逆転がある。

フローラSで2着に粘ったパーソナルハイ(奥) 手前はエリカヴィータ
フローラSで2着に粘ったパーソナルハイ(奥) 手前はエリカヴィータ

■パーソナルハイ未知の東京二四で持久力生かす

パーソナルハイは新潟1600メートルでデビュー。5着に敗れると2、3戦目の未勝利は距離を2000メートルに延ばして2、1着。初勝利を挙げた。陣営がマイル適性を感じていたら、距離を詰めても延ばすことはなかっただろう。フローラS2着後、矢作師が「オークスには出したかったので、権利を取れて良かった」と話したように、春の目標は桜花賞よりオークスに比重を置いていたことが分かる。

経験も豊富だ。昨秋の赤松賞では逃げてナミュールの2着。桜花賞はダッシュがつかず中団馬群でもまれたが、直線は他馬に内からぶつけられる不利がありながら、0秒2差6着まで詰め寄った。どんな競馬でもできる器用さがあり、勝負根性にも優れている。吉田豊騎手も「(桜花賞は)不利がなければ、もっと際どかった」と、G1でもやれる手応えをつかんだ。

前走のフローラSは目標にされた分、エリカヴィータに差されたが、中1週の強行軍、東京への輸送も難なくこなした。展開も決して楽ではない。先頭に立った2コーナーで、掛かったシンシアウィッシュに絡まれて、2ハロン目から3ハロン連続で11秒台をマーク。少しオーバーペースになったが、それでも東京の長い直線を乗り切ったスタミナは、長距離向きとみていい。

逃げて後続に脚を使わせる形が理想。徐々にペースを上げ消耗戦に持ち込めば、桜花賞で先着を許した馬の瞬発力を封じることが可能だ。ディープインパクト産駒にしては珍しいタイプだが、昨年のユーバーレーベン(フローラS3着から勝利)に似た雰囲気がある。スタミナと持久力が生きる東京2400メートルなら大駆けがあっても驚かない。

■桜花賞組より距離適性重視

【ここが鍵】

3歳牝馬にとって阪神1600メートルと東京2400メートルはまったくの別物。スピード、瞬発力だけでは通用しない。2000メートルを過ぎて最後に坂がある過酷なレースだ。桜花賞からの直行組はここ5年で17年ソウルスターリング、18年アーモンドアイ、20年デアリングタクトが優勝したが、後に3冠を達成したり牡馬G1で好走した馬。能力の違いで800メートルの延長にも対応できた。今年の桜花賞は1~10着までが0秒3差という大混戦。もう1度、同じメンバーで競馬をすれば結果は違っていただろう。このような状況なら実績より2400メートルへの距離適性を重視すべきだ。

■アートハウス距離延長歓迎

<忘れな草賞>

忘れな草賞を制したアートハウスは、デビュー戦から2000メートルを使って3戦2勝。前走は4番手から抜け出し、2着のセルケトに3馬身差をつけた。前半1000メートル61秒6のスローペースで折り合い、ラスト1ハロンは11秒1でも余裕があった。あの内容なら2400メートルに延びるのは歓迎だ。強敵相手との対戦は初めてになるが、底を見せていない未知の魅力に懸けてみる手はある。

■サークルオブライフ上がり最速脚

<桜花賞>

桜花賞からの直行組では4着サークルオブライフに上積みを感じる。流れが落ち着いて馬群が密集し、後方集団の外を回される不利に加え、当時は内が残る馬場状態。よく0秒1差まで詰めてきた。上がりは最速の33秒3。もっと距離があれば突き抜けていたかもしれない。この馬も初戦は1800メートル。結果は3着だが勝ったのは後の皐月賞2着イクイノックス。東京2400メートルはむしろ歓迎だ。

■ニシノラブウインクしぶとさ魅力

<フラワーC>

フラワーC2着のニシノラブウインクは、1800メートルに延びてレースぶりが変わった。未勝利勝ち(東京1600メートル)は9番手からの差し切りだが、前走は2番手の積極策。流れが緩くなる長距離の方が競馬はしやすい。まだ重賞で突き抜けるだけのパンチ力はないが、相手なりに走るしぶとさは魅力。流れ次第で前でも、後ろでも競馬はできる。消耗戦でもつれるようなら面白い。

 [2022年05月17日]

水島晴之
 水島晴之(みずしま・はるゆき)1960年(昭和35年)10月25日、東京都生まれ。0歳から東京競馬場で英才教育。カタカナを覚えるのは早かった。小3の時、競馬専門紙の「ダービー観戦記」に応募。佳作に選ばれスポーツ新聞の取材を受ける。15年後、その道へ。2002年~2011年4月まで本紙予想を担当。「攻めの本紙」として時に穴馬にも果敢に◎を打った。タケシバオー最強説を唱える。

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