道悪で地力証明ディープボンドはG1級/阪神大賞典
☆ディープボンド(日曜阪神11R・阪神大賞典1着)
スタミナ、パワーで他馬を圧倒した。前半1000メートルは62秒4。道悪(重)にしては少し速めのペースを4番手で追走。逃げたツーエムアロンソが12着、3番手のタイセイモナークが11着に沈んだのを見ても、前へ行った馬に有利な流れではなかった。1番人気のアリストテレスも伸び悩む中、早め先頭から2着ユーキャンスマイルに5馬身差は強い。力のいる馬場で先行して、ラスト12秒9でまとめられたら後続はお手上げだ。10キロ増の馬体重が示すように完全に本格化した。天皇賞・春の有力候補に浮上したとみていい。
☆クールキャット(土曜中山11R・フラワーC5着)
直線の脚が目立っただけに、3角で受けた不利が痛かった。後方からユーバーレーベンを見る形で徐々に進出したが、外からリフレイムにまくられて行き場をなくした。いったん控えて大外に持ち出すロス。そこからメンバー最速の脚(35秒0)で伸びて、勝ったホウオウイクセルとは0秒3差。勝負どころがスムーズなら、もっと際どい勝負になっていた。コントロールの難しい馬だが、馬の後ろで折り合えば、いい脚が使える。乗り方ひとつで重賞でもやれる。
☆ニシノアジャスト(土曜中京11R・ファルコンS8着)
中京の馬場が合わない印象を受けた。芝はかなり掘れているが、それでも前が止まらない特殊なコンディション。前半3ハロン33秒7のハイペースについて行けなかった。上がりは34秒3の脚を使ったが、ためが利いていない分、ジリジリという感じ。それでも3着モントライゼとは0秒3差。最後まで集中力を切らさなかったのは評価できる。暖かくなって馬体が絞れれば、もっと反応も良くなるはず。東京、新潟の1400メートルで見直したい。
ディープボンドは直線力強く伸びて阪神大賞典を快勝した(2021年3月21日撮影)
[2021年03月23日]
- 水島晴之
- 水島晴之(みずしま・はるゆき)1960年(昭和35年)10月25日、東京都生まれ。0歳から東京競馬場で英才教育。カタカナを覚えるのは早かった。小3の時、競馬専門紙の「ダービー観戦記」に応募。佳作に選ばれスポーツ新聞の取材を受ける。15年後、その道へ。タケシバオー最強説を唱える。
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