母譲りの瞬発力が光ったフレーヴァード、まだ成長途上で伸びしろは無限大/シンボリクリスエスC
☆フレーヴァード(月曜中山10R・シンボリクリスエスC1着)
1馬身の着差以上に強い競馬だった。道中は中団馬群の中。直線に向いた時も進路はなかったが、前が開くのをじっくり待って追いだすと、一気に先頭へ躍り出た。狭いスペースにもひるまない勝負根性、一瞬の切れは母ルージュバック譲りだ。まだ馬体には成長の余地を残しており、伸びしろは無限大。現状でこれだけのパフォーマンスを見せられるのだから、ポテンシャルは高い。3勝クラスはもちろん、重賞でも戦えるレベルだ。
☆アンリーロード(日曜阪神11R・ローズS4着)
直線勝負でしっかり脚を使った。1、2着馬の決め手には屈したが、自身も33秒3の速い上がりをマーク。ただ、ゴール前で他馬に寄られ、体勢を崩したのが痛かった。あれがなければ3着(マラキナイアとは首差)はあったかもしれない。少し折り合いの難しい面もあるが、今回のように馬の後ろでリラックスして走らせれば、しまいは確実に伸びる。距離は1800から2000メートルがベスト。阪神外回りや東京のような広いコース向き。うまく瞬発力を生かせば重賞でもやれる。
☆ピュアキアン(土曜中山4R・新馬1着)
好スタートから先手を取ると、極端にペースを落とさず後半へ。2、3番手追走の馬が苦しくなって後退する中、直線はギアを切り替えて後続を突き放す。2着バナマンテソーロ1頭だけがついてきたが、どこまでいっても変わる感じはなかった。3着以下が10馬身離されたように、かなり強い勝ちっぷり。勝ち時計の1分55秒9(ダート1800メートル)は、同日の2歳未勝利より1秒3も速い優秀なもの。この内容なら昇級しても楽しみだ。

フレーヴァードでシンボリクエスエスCを制したルメール騎手はガッツポーズ(2023年9月18日撮影)
[2023年09月19日]
- 水島晴之
- 水島晴之(みずしま・はるゆき)1960年(昭和35年)10月25日、東京都生まれ。0歳から東京競馬場で英才教育。カタカナを覚えるのは早かった。小3の時、競馬専門紙の「ダービー観戦記」に応募。佳作に選ばれスポーツ新聞の取材を受ける。15年後、その道へ。タケシバオー最強説を唱える。
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