和田竜二騎手の先見据えたレース運び、ウインマイティー馬混み克服でG1も視野に/マーメイドS
<マーメイドS>
ウインマイティーの和田竜騎手は、先を見据えた競馬をした。3歳時の秋華賞で不利を受けてから他馬を怖がるようになり、長い間不振に陥っていた。今回も五十嵐師のオーダーは「馬混みには入れてくれるな」だったが、ハギノリュクスがハナを主張すると、内ラチ沿いの3番手に控えた。
外にはラヴユーライヴが併走。オーダーとは違って囲まれる形だが、完全復活を目指すにはメンタルを克服する必要がある。絶好の手応えで集中力を感じた鞍上は、そのまま内のポケットで流れに乗せた。勝負に出たのは4角手前。外からかぶさる前に外へ開いて進路を確保。早めにリアアメリアをかわすと、一気に後続を突き放した。
五十嵐師をひやひやさせるポジション取りだが、それを可能にしたのが工夫を凝らした調整法だ。坂路を含め、いろいろなコースを使い、プールにも入れた。環境を替えることで、物事に動じない精神力を徐々に取り戻したのだろう。それを実戦で証明してみせた和田竜騎手も大したものだ。
もし、もまれない位置で結果が出ても「完全」復活とまでは言えない。馬混みを克服したことで、一気にG1が見えてきた。
マーメイドSを制したウインマイティー(左)(撮影・渦原淳)
[2022年06月20日]
- 水島晴之
- 水島晴之(みずしま・はるゆき)1960年(昭和35年)10月25日、東京都生まれ。0歳から東京競馬場で英才教育。カタカナを覚えるのは早かった。小3の時、競馬専門紙の「ダービー観戦記」に応募。佳作に選ばれスポーツ新聞の取材を受ける。15年後、その道へ。タケシバオー最強説を唱える。
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