勝敗その一瞬〜重賞振り返り〜

カフェファラオを連覇に導いた福永の地味なファインプレー/フェブラリーS

<フェブラリーS>

カフェファラオの福永騎手は何もしなかった。スタートで軽く促した後は、外から切れ込んできたサンライズホープ、ソダシ、テイエムサウスダンを軽くさばいて、その外へ。キックバックを受けない位置でジッとしていた。

全成績が【5・0・0・5】と強さとモロさが同居したタイプ。追い切りでも気難しさは感じていた。だから下手に動かすより、気分よく走らせることに全神経を集中した。前半1000メートル59秒2。一見、速そうに見えるが、脚抜きのいい馬場を考えれば遅め。無理に下げる必要もない。

3コーナーからは左前方のソダシを見ながら、ゆっくり前を追った。ここまで何のロスもなく「これで負けたら仕方がない」と鞍上が感じるほど、理想的に進んだ。あとは仕掛けのタイミングだけ。早めにテイエムサウスダンを捕まえにいく選択も間違いなかった。

ラスト3ハロンは11秒6-11秒2-11秒8の高速ラップ。おまけにコースレコードタイの1分33秒8で走られては後続もお手上げだ。「福永は何もしなかった」と書いたが、実はこれが一番難しい。馬に余計なストレスをかけず能力を引き出す。地味なファインプレー。その結果が2馬身半差の連覇につながった。

フェブラリーSを連覇したカフェファラオと福永騎手(右)(撮影・丹羽敏通)

フェブラリーSを連覇したカフェファラオと福永騎手(右)(撮影・丹羽敏通)

 [2022年02月21日]

水島晴之
水島晴之(みずしま・はるゆき)1960年(昭和35年)10月25日、東京都生まれ。0歳から東京競馬場で英才教育。カタカナを覚えるのは早かった。小3の時、競馬専門紙の「ダービー観戦記」に応募。佳作に選ばれスポーツ新聞の取材を受ける。15年後、その道へ。タケシバオー最強説を唱える。

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