勝敗その一瞬〜重賞振り返り〜

控える競馬でオニャンコポンの切れ味を引き出した菅原明/京成杯

<京成杯>

オニャンコポンの菅原明騎手が、メリハリのある競馬で結果を出した。

スタートは1番速かったが、ジワッと下げて6、7番手。向正面では1番人気アライバルの外で流れに乗った。前走のホープフルSは3番手につけたが、なし崩しに脚を使う形となり失速。その教訓を生かし、控える競馬をさせたのが吉と出た。

仕掛けのタイミングも良かった。3角で大外をまくったロジハービンの誘いには乗らず、いったん前へ行かせて息を入れる。ポジションが10番手に下がっても慌てない。このあたりの出し入れもうまかった。4角では前に出たロジハービンの後ろに切り替えて追撃態勢。直線までついて行く形で坂下から外へ。無理に脚を使ってない分、反応も上々。上がりはメンバー最速34秒7で差し切った。

新馬、百日草特別は先行抜け出し、ホープフルSも前へ行った。初めて控える競馬をして切れる脚が使えたのは収穫だ。新しい一面を引き出した菅原明騎手の好騎乗といっていい。スタートセンスが良く、流れ次第で前でも後ろでも競馬はできる。操縦性の良さを考えれば、東京よりも中山向き。このまま順調にいけばクラシックでも楽しみだ。

オニャンコポン(10番)が直線鋭く伸びて京成杯を制した(2022年1月16日撮影)

オニャンコポン(10番)が直線鋭く伸びて京成杯を制した(2022年1月16日撮影)

 [2022年01月17日]

水島晴之
水島晴之(みずしま・はるゆき)1960年(昭和35年)10月25日、東京都生まれ。0歳から東京競馬場で英才教育。カタカナを覚えるのは早かった。小3の時、競馬専門紙の「ダービー観戦記」に応募。佳作に選ばれスポーツ新聞の取材を受ける。15年後、その道へ。タケシバオー最強説を唱える。

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